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2023.10.12

古江彩佳、史上4人目の大会3連覇が恩返し

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第32戦『富士通レディース 2023』(賞金総額1億円/優勝賞金1800万円)が10月13日、千葉県千葉市・東急セブンハンドレッドクラブ西コース(6697ヤード/パー72)で開幕する。10月12日はプロアマチャリティトーナメントが行われた。

 長いJLPGAツアーの歴史の中でたった3人しか達成していない同一大会3連覇以上の記録。しかも、その3人は5連覇のアニカ・ソレンスタム(01~05ミズノクラシック)、3連覇のローラ・デービース(94~96伊藤園レディス)、申ジエ(14~16ニチレイレディス)と、全て外国人選手であり、日本選手にとっては前人未到の域でもある。累計で過去47度(同一選手を含む)の挑戦をはね付けてきた難記録に、今回挑戦しようとするのが古江彩佳だ。

 「この試合に恩返しできるように頑張りたいと思います」。アマチュア時代に並み居るプロを抑え、今大会で優勝を飾ったのが19年。その権利でプロに転向すると、大会スポンサーである富士通所属となり、翌20年には3勝、21年にも3勝を挙げた古江。21年の3勝には今大会の優勝も含まれている。22年からは米女子ツアーを主戦場としたが、今大会に出場するために帰国すると、通算16アンダーで大会2連覇を達成。まさに、ゴルファーとして今大会と共に成長してきたといえるだけに、恩返ししたい気持ちが強いのも納得できる。

 ただ、簡単に勝たせてくれるほど今年のコースセッティングは甘くはない。ラフの芝を長くしているのもその一つ。「今年は自分のドライバーショットがちょうど落ちるぐらいのところが長いんですよね。その分、難しいのかな」というものの、表情は明るい。要は、ドライバーショットでフェアウェイをキープすれば問題ないという思いがあるからだろう。

 もちろん、その裏付けはある。昨年の大会ではフェアウェイキープ率が80.95パーセントと出場選手中2位を記録している。フェアウェイさえとらえれば、ピンそばにつける確率も当然アップする。前週はトーナメントに出場することなく、地元兵庫県の六甲国際ゴルフ倶楽部でラウンド中心の練習を行ってきたという古江。その際、「ピンに向かって打つ練習を集中的に行いました。狙ったところにボールを落とせるようにするのが目的です」と、方向性アップに余念がない。

 さらに、グリーンにのせた後の対策もバッチリだ。使用するパターヘッドにはバックフェースのところにラインが入っていたが、2週前に出場した日本女子オープンまではそのラインがバックフェース全体にかかるほど長かったという。それをメーカーに頼み、フェース寄りの一部分に変更。短いラインが入ったヘッドを今大会に用意してもらったのだ。「ラインが長いと、ヘッドを真っ直ぐ引かなければいけない意識が強くなったのが理由です」。長く真っ直ぐ引き過ぎるとアウトに上げているような感覚があったが、短くしたことで自分のイメージに合ったストロークができるようになった。

 まさに、ティーショットからアイアンショット、パッティングと調整に余念がない古江。あとは日本選手として初の同一大会3連覇に向けてのスタートを待つだけだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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