1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 岩井千怜、パット好調の理由は2ヤードオーバー

2023.10.13

岩井千怜、パット好調の理由は2ヤードオーバー

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

富士通レディース 2023 東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)第1日

 今季2勝を挙げ、メルセデス・ランキングでも7位につけている岩井千怜。ここから一つでも順位を上げていきたいところだが、思わぬチャンスが巡ってきた。6バーディー、ノーボギーの66をマークし、6月の宮里藍 サントリーレディス以来の第1日首位に立ったのだ。

 「ショットも良かったですが、今日はパッティングが一番良かったですね」と、好スコアの理由を語った岩井。28パットはこの日の21位タイだが、グリーンを外したのがわずかに2回となれば、十分合格圏だろう。しかも、後半は9ホール中6ホールで長めのバーディーパットを残したが、無理をせず確実に2パットで収めていた。「チャンスにつけたホールで上手く入れた感じです」と、少ないチャンスを確実にものにしたことが6アンダーにつながった。

 前週のスタンレーレディスホンダ最終日はスコアを伸ばしたかったにもかかわらず、31パットとグリーン上で苦しんでいた岩井。特に後半のハーフでは3パットでのボギーが2つもあった。そこで、自分なりに分析した結果、カップの手前でショートしていることに問題があるとし、今大会前にはカップをあえて2ヤードオーバーさせる練習を繰り返したという。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 「5-20ヤードぐらいの距離を練習していましたが、すべてカップを2ヤードオーバーさせるつもりで打ちました」。一般的にはカップを50センチほどオーバーさせるが、気付かないうちにタッチを合わせるようなパッティングをしていた岩井にしてみれば、50センチでは足りなかったのだろう。「カップにボールを入れる練習をしていたので、2ヤードオーバーにしました」と語った。結果的にそのおかげで4番・パー3では9メートルのロングパットも決めたのだから、効果アリだったのは確かだ。

 「誰に指示されたのでもなく、自分でやってみようと思いました」。ある意味、自分の状態を的確に判断し、最適な対処法を考えることができるからこそ、ここまでの成績を残せているのかもしれない。ショットにしてもパッティングにしても、その日の調子によって変わる可能性はあるが、8月末のニトリレディス以降の7試合で一度もトップ10入りがない岩井にしてみれば、いいきっかけになる可能性は大きい。「明日も強気のパットを続けたいですね」。第1日首位に立った宮里藍 サントリーレディスではそのまま首位の座を明け渡すことなく完全優勝を飾った岩井。一つの思いつきが再浮上のきっかけになるかもしれない。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

search検索