悔し涙を成長の糧に

『フジサンケイレディスクラシック』　川奈ホテルゴルフコース　富士コース（静岡県）

　最終日ホールアウトからしばらくしても、松森彩夏の目から涙が止まることはなかった。首位に3打差の3位タイからスタート。出だしの1番こそボギーだったが、4番でバーディーを奪うと、5番のパー5では、2オンに成功。7ｍの距離を1回で沈めイーグルを奪った。勢いに乗った松森は、6番でもバーディーを獲り、昨日課題としてあげていた前半の攻略に成功すると、10番、12番でもバーディーを重ね、ついに首位に立つ。

　しかし、鬼門はやはり上がり5ホールだった。終盤の攻略も昨日あげていた課題の一つだったが、結果は、14番、15番と連続ボギー。最終ホールの18番もパーオンしながらも3パットでボギーとした。掲げた課題をクリアできず、昨日と同じ轍を踏んだ自分を責めるかのように振り返った松森。しかし、「途中まで自分の力を発揮できた。自信になった。この経験を次に生かしたい」と、依然、涙は目に溜まったままだったが、気丈に前だけを見据えた。