2023.12.12
3回目のセミナー 髙木優奈-プロの極意を語る
入会1、2年目の会員を対象とした『JLPGA新人セミナー』が12日から、都内で開催中だ。社会人としてのマナーに加え、栄養学、税金の基礎知識など、さまざまなカリキュラムが15日まで行われる。
今回が何と、3回目の受講となる髙木優奈。TP単年登録時、2回の経験を踏まえ、「私、セミナーを受けることが実は-」と切り出し、「大好きなんです」と笑顔で続けた。「25歳になれば、同年代はもう社会人としてバリバリ活躍しているでしょう。営業などを行っている知人もいます。それを考えれば、私は高校時代から何も変わっていない。だって、ずっとゴルフを続けてきたわけですから。社会のマナー、ルールなどを勉強できる。願ってもない機会です。きょうも、プロアマのパーティーなどで欠かせない立食の時のマナーはお皿の持ち方ひとつから、本当に勉強になりました。そして、改めて言葉づかいなどをしっかりマスターしなければならないと感じています。日本語は謙譲語、丁寧語などたくさんある。毎日、少しずつ気をつけます」と、スーツ姿のこの日は、まさに襟を正した-という表現がしっくりくるかもしれない。
ようやく、悲願ともいえる最終プロテスト合格を果たし、7年の呪縛から解放された。「テスト以外なら、心の底からゴルフが楽しめる。ファイナルQTもそうでした」。勢いに乗って、生涯一度のJLPGA新人戦加賀電子カップ(96期生)を制している。「ゴルフをプレーしないファンの方がたくさん、来年はツアーを観戦に行く、というメールをいただいた。新聞など、メディアの皆さんもとりあげてくだったし、ありがたいです。私は変わらないけど、皆さんが喜んでくださったことがうれしい。ありがとうございます」と喜びを語っている。
優勝賞金は270万円。早速、使い道が決まった。先行投資だ。年明け1月14日からオーストラリアへ。すでにツアーメンバーだけに3試合へ出場予定。しかも4日間大会だ。「トーナメント会場で週初めから、しっかりと練習をします。そして、試合で試したい。2月、第1週に帰国してその後は、自宅の近辺で最終調整をして、開幕戦へ、というスケジュールです」と明かす。
一方で、興味深かったのは自身のトーク論だ。プロはプレーでみせることが大切だが、ファンへのメッセージを含め、「お話をしたとき、どうすれば印象に残るか。さらに、どうすれば笑ってくださるかも考えています。たとえば、メディアの方からインタビューを受けた際は、どんな記事にしてくださるか、を必ず確認します。もし、それがこちらの意図したものでなかったとすれば、それはすべて私に責任があるから...。普段の会話も、笑いで一本を取ることを目指している」という。
見上げた心構え。しかも聞き上手。こうなると、来季の公式会見の登場が、待ち遠しい。
≪出席者の声≫
神谷 そら(95期生)
「新人セミナーは昨年に続き2回目です。昨年お教えいただいたことを思い出しながら受講しました。今回はマナー研修のなかで、立食パーティー設定でのセミナーが勉強になりました。会話の仕方や、ビュッフェでの料理を取りに行くタイミングが大切なことも改めて分かりました。
今年1年を振り返ると、開幕に立てた目標よりもはるかに上回る結果を出すことができました。ですがシーズン終盤に体調を崩したことが残念でした。来年に向けての課題ですね。
来年早々に開催される「二十歳の集い」が楽しみです。地元の友達と会って食事がしたい。私は、まだお酒のおいしさがわからないので、オレンジジュースですけど...」
「今回のセミナーは、礼儀やマナーなど、プロアマ戦のパーティーに必要なことなど、たくさん教えていただきました。私は、まだパーティーなどへ出た経験がない。コップの持ち方、ひとつにもルールがある。驚きでした。
24年シーズンのことはまだ決まっていません。これからのオフにたくさん話し合って決めます。USLPGAのQシリーズはスポンサーさんの協力のおかげで挑戦できたものです。Qシリーズを通過して当たり前ではなかった。実力がなかったことを痛感。来年はもっとレベルアップしないといけません。
今年を漢字一文字で表すと、やはり挑。いろいろな挑戦をしたからです。年末から毎年、タイで合宿を行っており年明けまでの予定でいる。テーマはショートゲームの強化。23年は試合が続いて、思い通りの練習ができなかったと思います。改めて練習することの大切さを感じた。
今月、最後の試合へ出場します。インドネシアで21日から3日間の大会。プロになって初めての試合だし、賞金が稼げればうれしい」
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