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2024.1.19

JLPGA 新しいヒロイン《95期生・高野 あかり》

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

たかの・あかり=1996年1月31日、千葉県出身

 プロ2年目のシーズンが、もうすぐやってくる。ルーキーイヤーの反省を糧にもっか精力的にトレーニングの毎日。体力向上が目的だ。

 笑う門には福来る-が好きな格言。苦しい表情をみせることを良しとせず、人当たりがいい。取材時も笑顔を絶やさなかった。

 23年のハイライトは、5月の地域みらいクループレディス佐嘉窓乃梅カップだろう。首位から2打差の3位タイからスタートして逆転。プロ初優勝を飾った。「1年間、あっという間でしたね。本当に・・・。確かに優勝はうれしかったけど、ほんど実感がありません。連戦が続いていたから、翌週は次の試合のことを考えなくてはならない。ただ、振り返ると、予選落ちが結構、あった。悔しさの割合が上回っています」という。

 実はこの時、ちょっとした舞台裏があった。「車が古くなって、故障をしないか心配で仕方がない。学生の時から乗っていて、走行距離は20万キロ近く・・・。そろそろ替えどきかなぁ、と考えていた。おかげさまで、あの試合の後、車を探しに行って決めました。納車までかなり時間がかかるそうですから、中古を。助かりました」と加えている。

<Photo:Toru Hanai/Getty Images>

 10歳からクラブを握り、早い時期からプロを夢見た。ただし、自身の状況は常々、客観的にとらえている。高校在学中、プロテスト挑戦を考えたが、「実力不足。まだ、その時ではなかった」。スポーツ推薦で法政大学へ進学した。「4年間、プロテストを受験できないけど、アマチュア資格で試合へ出場。徐々に力がついてきて、プロになろう、と意識したのは大学2年です」と話した。

 16年、関東女子大学秋季Aブロック対抗戦で優勝などの成績をおさめる。一方で、キャリアデザイン学部で学んだ。「学生は幅広く、教員や経営者を目指している方など、多岐にわたっています。でも、私はプロになる、と決めたわけですから就職はせず、プロになる。それだけです」と、進路がブレることはなし。

 とはいうものの、最終プロテストを突破するまで5回の受験歴がある。「毎回、テストで失敗すると、やめようという気持ちが頭をもたげてきます。しかし、これで自分が立てた目標が終わってしまうのは、悔しい。ただ、5回目の受験の前、これが最後と覚悟を決めて臨んだ。そうしたら、すべてがうまくいって」。

 27歳からのスタートだった。JLPGAツアーは年々、若年化が進行。ルーキーながら、すでに中堅の年齢に達していたが、「まわりの選手と比較はしたくはありません。これまでのように、徐々に強くなる。だから息の長い選手になります」が信念だ。

 アンケートを拝見すると、目標とするプロゴルファーが葭葉ルミとある。小学生時、千葉・北谷津ゴルフガーデンで開催されていたジュニアの月例会で親しくなった。

 「いろいろお世話になっています。ルミさんは飛距離が出て、私とはまったくスタイルが違います。だから、プレーの目標にはなりません。だけど、裏と表がない性格で、たとえ年齢が下でも、自らあいさつしている姿などを何度も拝見。人としてのふるまいをみて、とても尊敬しています」。好感度が抜群だったのも日々、自己研鑽の賜物だろう。

 キャリアを自らデザイン。プロゴルファーほど、素敵な商売はない-と信じている。

(青木 政司)

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