2015.5.9
スキはある! 上田桃子は強い気持ちで大逆転を狙う
『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』 茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県) 3日目
終盤4ホールで、3バーディーを奪取。ここに、上田桃子の公式戦制覇へ賭ける強い気持ちがあらわれていた。「15番のティーグラウンドで、キャディーさんと、ここから最低でも2つはバーディーをとろう、と話していた。そうすれば、最終日は優勝を狙える位置にいられるから…」。ホールアウトしてみれば、2位とはいえ、5打差をつけられたが、闘志の炎がさらに燃えあがる。「最後は気持ちです」と公式戦初制覇へ向け言い切った。
というのは、痛めている右足親指の状態が思わしくないからだ。「はがれかけているツメがのびてくれば、何とかなる。そう言い聞かせてきた。でも、逆にツメが浮いてしまって、右足に力を入れると、スパイクに当たって痛みが走る。きょうは痛み止めを飲んだけど、ダメでした。痛いと怖いという2つが交互にきて、ストレスの溜まるラウンド」。なるほど、見ている方も耐えていることがわかった。小走りすることもできない。スイングでも右足をかばう。
「母指球へ力を込めることができない。歩くときは左足にがんばってもらいました。疲れましたね。そんな状況でも、一緒に回った2人と飛距離はそれほど変わらなかった」と振り返っている。最終日、もちろん上田は大逆転のシナリオを描く。初めて同組でプレーしたチョンインジを、「女性版のアーニー・エルスという印象。テンポがいいし、オールマイティーです。そんな選手を5打差で追いかけるのだから、チャレンジしないといけない。楽ではないけど、人間はどこか、スキがあるもの。流れも変わるでしょう」といい、「自分の世界に1日入ってプレーする」と気合を込めた。そう簡単には優勝は渡せない。なるほど、桃には「天下無敵」という花言葉がある。
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