2024.5.22
河本結、大切なのは2つのイメージ
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
リゾートトラスト レディス 関西ゴルフ倶楽部(兵庫県)
優勝こそ無いものの、今季好調の河本結。前週の2位タイなど、今季はトップテン入りが6回あり、メルセデスランキングでも8位につけている。翌週には全米女子オープンも控えているだけに、好調さを維持しておきたいところだ。
その河本が今大会で大切にしているのが、2つのイメージだという。1つはコースマネジメントのイメージ。「前日の夜にコースメモを見てピン位置を予想しながら、グリーン周りのどこに外したらダメだとか考えます」。ただ、外してもいい場所を考えるものの、理想のイメージではピンに対してベストな位置、たとえ距離が残っても真っ直ぐなラインが残る位置にボールを乗せるため、スコアは全てバーディーになるとのこと。このイメージづくりはどの試合でも行っているが、今大会は特に、ボールを打っていいところとダメなところのメリハリがはっきりしているので、いつもより有効になる。
もう一つのイメージは、実際にコースに立った時に行う。「ティーショットやセカンドショットの際、素振りをするかどうかは分かりませんが、どのような球筋で打つのかを100パーセントイメージしてからアドレスに入ります」。中途半端な気持ちではアドレスに入らないからこそ、迷いなくクラブを振り切れるメリットもある。
本来なら、前週のブリヂストンレディスオープンで2位タイになったとはいえ、最終日を首位で迎えながら逆転負けを喫しただけに、悔しさが残るところだが、その思いは一切ないという。
「悔しさどころか、2位になったことすら忘れたぐらいです。その日の夜には母と全米女子オープンについて話していました」。結果が良くても悪くても気持ちを切り替えることで、次戦に新鮮な気持ちで臨めるし、それが好調の秘密でもある。
とはいえ、2位になったことでSNSに寄せられたコメントの数には驚かされた。その多くが激励だったが、「最後まで1打に集中してプレーして良かったなと思いました。勝つことだけが感動を与えるわけじゃないと分かりましたし、最後まであきらめないことの大切さを改めて実感しました」と嬉しそうに振り返る。以前は、感情に左右されることも多かったが、今は明らかにメンタルが強くなり、視野も広がった河本。5年ぶりのツアー2勝目を飾るのもそう遠くはなさそうだ。
(山西 英希)
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