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2024.6.13

山下美夢有『父の涙がみたい』2試合に賭ける

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第16戦『ニチレイレディス』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が6月14日、千葉県千葉市・袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(6,584ヤード/パー72)で開幕。13日はプロアマトーナメントが行われた。

 山下美夢有は今回、ディフェンディングチャンピオンとして迎える大事な大会である。さらに、パリオリンピック日本代表争いも加わった。ところが、「疲れがとれました。すごく元気です」と、晴れやかな表情を浮かべている。

 その要因は、もちろん、「調子がだいぶ良くなってきた。モヤモヤした感じが減っている。たとえば、去年の同時期と比較してみて、トータルで考えたら、全体をうまくまとめられていると感じた。技術の底上げができているからです」と達観した様子が見て取れる。

 23年シーズンでは、「完全優勝だったし、この試合がベストゲーム」と振り返ったこともあった。「このコースは、ショットの精度が求められる。しかも、グリーンが小さい。フェアウェイがトリッキーなところもあるし、どのぐらいチャンスをつくれるかでしょうね。ただ、ディフェンディングと皆さんは、声をかけてくださるけど、私自身はそういうことが気にならない。去年のことは去年。今年は今年ですよ」と、実に前向きだ。精神面でも大きく成長を遂げている。これが大きい。

 ロレックス ランキングは19位・古江彩佳、20位・畑岡奈沙、21位・山下と、日米両ツアーでデッドヒートを展開。パリへの五輪切符は残り2試合だ。「今の正直な気持ちは行けるなら行きたい。それよりも、目の前の試合へ集中するという意識がすごく強くなってきた。また、次週のメジャー(全米女子プロ)を今年の目標のひとつとして、とても大事にしている。どれだけの結果が出せるかです」と力強く語っている。

 最終日、16日は父の日だ。昨年は優勝と、カジュアルウェアをプレゼントした。「優勝できたら最高ですけど、あすから試合がスタートすれば、そういうことはまったく頭から消えてしまう」といい、「父が涙を流したこと、私は一度もみたことがない」とポツリとつぶやいている。

 では、メジャー制覇、パリオリンピック代表を手中にすればどうなるか。そんな想像がふくらんだのか、うふふ…と愛くるしい笑顔が印象に残った。

(青木 政司)

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