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2024.6.19

リランキング突破の渡邉彩香、後半戦はシード狙い

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第17戦『アース・モンダミンカップ』(賞金総額3億円/優勝賞金5400万円)が6月19日、千葉県袖ケ浦市・カメリアヒルズ・カントリークラブ(6688ヤード/パー72)で開幕する。19日は指定練習日。

 昨年、メルセデス・ランキング71位となり、シード権を失った渡邉彩香。QTファイナルステージでも思い通りのゴルフができず、55位に終わった。不振の理由はただ一つ。スイング改造のため、ショットが安定しないことにあった。

 「以前は、手を使い過ぎていましたが、今はなるべく手を使わず、体の回転でクラブを上げて下ろすようにしています」。プロに転向して今年で13年目、体に染みついたスイングをすぐに変えることは容易じゃない。それでも、完成形を信じて坂詰和久コーチと二人三脚で取り組み、少しずつ形となってきていた。

 「前半戦は自分のスイングに対して、まだ探り探りのところがあったので、良くもなく悪くもない成績だったかなと思います」

 チーム渡邉としては、シーズン前からアース・モンダミンカップを第2の開幕戦としてとらえていた。なぜなら、一昨年からスイング改造に取り組んでいたが、練習ではイメージどおりのショットを打てるものの、いざ試合になるとそれができないことが多かったからだ。その流れを踏まえ、前半戦は試合で少しでも納得のいくショットを打てるように心がけた。

 とはいえ、後半戦の出場権を手にするには、第1回リランキングまでに順位を上げなければいけない。しかも、試合の出場数は主催者推薦の8試合など限られた状況だ。必死に堅実なゴルフを心がけた結果、出場した9試合中8試合で予選を通過。最高順位は21位タイだったものの、着実にポイントを稼ぎ、第1回リランキングでは15位に。見事後半戦の出場権を手にした。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 ただ、渡邉の目標はあくまでもシード復活であり、ツアー通算6勝目だ。現在、メルセデス・ランキングは59位と圏外だが、試合数を考えればまずまずの位置といえる。

 今大会は20年に優勝を飾った思い出の大会でもある。同年は新型コロナの影響で開幕戦から大会中止が続いていただけに注目度が高く、記憶に残っている人も多いだろう。できれば、メモリアルな大会でリスタートを切りたいところ。もちろん、そのための好材料もある。

 「実は一番自信を持っているのがアイアンなんです」。新スイングが定着してきた証拠だろう。確かに、昨年のパーオン率は63.8554パーセント(75位)だが、今年は67.6245パーセント(26位)と上がっている。これまでは飛ばし屋という印象が強かった渡邉だが、正確性も確実にアップしていることは間違いない。また、今大会は親交のある男子プロの森博貴をキャディーで起用していることもプラスに働く可能性は大きい。上位に入る準備は整った。

(山西 英希)

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