2024.6.19
佐久間朱莉流、スタッツの活かし方
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<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
アース・モンダミンカップ カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)
前週のニチレイレディスで最終日に65をマークしながら、優勝した岩井明愛に1打及ばず、2位タイに終わった佐久間朱莉。「さすがに日曜日は悔しくて眠ることができませんでした」と振り返った。ツアー初優勝を目指して臨んだ今シーズン、何度も栄冠を手にするチャンスをつかみながら、その都度、壁に跳ね返されてきた。単純に2位で終わった試合は3回あるが、それ以外にも最終日を首位で迎えながら、7位タイ、13位タイに終わった試合もある。
時にはくじけそうになったときもあったが、いつかは報われることを信じて、ファイティングポーズを取り続けてきた。そんな佐久間が今回、立ち直るきっかけをつかんだのは、意外にもJLPGAのオフィシャルサイトに掲載されている個人成績とスタッツだった。
「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーの先輩でもある(西郷)真央さんも、1シーズンに7回2位という記録があるんですよ。自分はまだその半分なんだと」。西郷もなかなか勝てなかったが、1つ勝つと立て続けに優勝してツアー通算6勝に到達。現在は米女子ツアーを主戦場に戦っている。苦しんでいるのは自分だけではないと思えることで、前を向けるようになった。
また、いろんな選手のスタッツを見ることで、「ああ、この選手はここが上手いからこういうスコアを出せるんだな」と分析したという。
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<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
それを参考にしながら、自分のスタッツを見ると、改めて自分がどのようなゴルフをしているのか傾向が見えてきた。「いろいろと細かく出ているので去年と今年のデータを比較したんですが、弱いところと良くなってきたところが分かりました」。特に注目しているのは、平均パット数(パーオンホール)とリカバリー率だという。
ちなみに、佐久間の平均パット数は1.7561(6位)で、リカバリー率は67.5889パーセント(11位)だ。「平均パット数は昨年が1.8021だったので良くなっていますが、できれば1.77台にしたいなと。あとリカバリー率は70パーセントを目指したいですね」。リカバリー率を上げるには、アプローチとパッティングの精度を上げるしかない。当然、今後はショートゲームをさらに重視した練習メニューを取り入れるつもりだ。
相撲界には“負けて覚える相撲かな”という言葉があるらしいが、佐久間にとっては、“負けて覚えるゴルフかな”かもしれない。
(山西 英希)
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