2024.6.20
高橋彩華、ショット力で7アンダー首位
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第17戦『アース・モンダミンカップ』(賞金総額3億円/優勝賞金5400万円)大会第1日が6月20日、千葉県袖ケ浦市・カメリアヒルズ・カントリークラブ(6688ヤード/パー72)で行われた。今季好調の高橋彩華が65をマークし、7アンダーで首位に立つ。1打差の6アンダー、2位に天本ハルカ。2打差の5アンダー、3位に金澤志奈。
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《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:24~25mm》
過去6回出場し、予選通過が2回、最高位が26位タイと決して今大会とは相性の良くなかった高橋彩華。今年は第1日からいきなり爆発して7アンダーの首位発進だ。一体、何が高橋に起こったのだろうか。
「今日は8つのバーディーを奪いましたが、どれもショットがバーディーチャンスについたからだと思います」。高橋にとって、過去の大会ではティーショットが鬼門だった。開催コースはフェアウェイを外すと深いラフにつかまるため、できれば曲げたくないという気持が強かった。それがプレッシャーとなり、自分のスイングができず、逆に大きく曲げてしまったというのだ。
しかし、今年はあえて最初からネガティブに考えるようにした。「どうせ曲がるんだろうと思って打ったら、こういう結果に」。ノンプレッシャーでのショットが功を奏した。
ただ、好スコアの要因はメンタル面だけではない。ショットの精度を高める努力もしっかりと継続していた。その一つがトレーニングだ。「どんな動きをしてもブレない体幹をつくることをテーマにしています」というように、バランスのいい強い体を目指している。
バランスをアップするには力を入れにくい箇所を鍛えなければならない。高橋にとって、それは右サイドの筋肉だった。「右サイドが弱いと、ダウンスイングで体の軸が右に傾くので、打点がズレます。ダフリやスライス、引っかけの原因にもなるので、そこを強化しました」。まだ理想の体には5割程度しか近づいていないが、以前よりも自信を持ってクラブを振れるようになったことは確かだ。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
高橋が強い体を求めるには他にも理由がある。昨年から今年にかけて、韓国人選手と同組で回ることが多く、その際に彼女たちが放つ4番アイアンでのショットに衝撃を受けたという。
「私がユーティリティーで打った球よりも高いんですよ。『うわーっ、私も4番アイアンでああいう球を打ちたいな』と心から思いました」。具体的にどれだけ高いのかは語らなかったが、男子プロ並みの高弾道に感じたようだ。そのためには、インパクトでの強いパンチ力が必要となると考え、それがトレーニング開始の合図となった。
「体が完璧に仕上がったら、私はサイボーグになれますよ」。狙ったところにボールを落とす、正確無比なショットを武器にできると高橋は信じる。完成途中ではあるが、今季はトップテンの回数が9回と安定しているだけに、2年ぶりのツアー優勝も時間の問題だろう。
(山西 英希)
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