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2024.7.18

一新した後半戦 三ヶ島かなが完全復活へ

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第20戦『大東建託・いい部屋ネットレディス』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)が7月18日、福岡県糸島市 ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(6,505ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日は絶好のコンディション。好スコア続出の大混戦となった。地元・福岡出身三ヶ島かなが64のトーナメントコースレコードタイの8アンダーで首位。1打差の7アンダー、2位に村田理沙がつけた。6アンダー、3位タイは仁井優花、岩井明愛、宮澤美咲、アマチュア・荒木優奈。
(天候:晴れ時々曇り 気温:32.8℃ 風速:6.2m/s)
《グリーン=スティンプ:8 2/3フィート コンパクション:20.5mm》

 三ヶ島かなが、勝手知ったるコースでトーナメントコースレコードタイ、自己ベストタイの64をマーク。首位スタートを切った。

 最終18番は特に気迫がみなぎる。「絶対、バーディーをとる意識でプレーした」という。2.5メートルのバーディートライが鮮やかにカップイン。とにかく、パッティングがさえわたった一日である。

 「前週、千葉・市原でナイタープレーをした。ただ、グリーンのスピードが8フィートなかったぐらいに、遅い。それだけに、強いストロークをしないとカップへ届かない。遊びにいったつもりだったけど、きょうの役にたったみたいです」と、打ち明けている。

 たとえ、遊びでもプロはベストをつくすものだ。4番で12メートルのバーディーを決めると、10番では10メートル。そして11、13、14番で6メートルなど、魔術師のようなパッティングの連続だ。

 「今季はずっと、調子が悪くない。でも、なかなか成績があがらない。前半戦、最後のミネベアミツミレディス北海道新聞カップで、準備の仕方が今の私に合っていないことに気がついた。オープンウィークでさらに掘り下げて、さまざまなルーティンなども細かく見直して…。予選ラウンドの2日間、スコアが伸びない原因を考えたら、ようやく脱出の糸口が見えた」とほほ笑んだ。

 具体的にいえば-。「ずっとキャディーの佐々木さんとやっている。最初は予選を通ると最終日のスコアがすごくいい。トップ10です。それだけに、遡って第1日をどう迎えているかにたどり着いた。20歳の時とはすべてが違う。今は今の準備が必要。特に第1日の朝が大切です。きょうでいうと、強くストロークするパッティング。細部までいろいろと試して、ベストをみつけた」そうだ。


<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 一方で、後半戦を迎えてすべてをフリー契約にしている。異例中の異例といえるだろう。「おかげさまで、のびのびとプレーができるようになった。私にはこれがいい」と、自信を解き放ち、トーナメントへかける。前年、左ひざのじん帯を損傷したことが影響で、シード権を失った。

 しかし、21年のJLPGA選手権リコーカップを制しており、複数年シードを取得済み。ところが、思わぬ行動へ出た。「シードがダメでも自力で復活を目指す。(複数年シードは)大事にとっておくものだし、私はツアーを引退するまで使いたくはありません」。プロフェッショナルの矜持が見え隠れした。追い込まれて、困難を跳ね返すことがプロの証明-が三ヶ島流だ。

 ましてや、今回は自身がジュニア時代からセルフプレーにいそしんだ原点。完全復活、すなわち優勝を見据えた。

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