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2024.8.1

ジンクスへ挑戦 鈴木愛-魅惑のパター投入

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第21戦『北海道 meiji カップ』(賞金総額9,000万円、優勝賞金1,620万円)が8月2日、北海道北広島市・札幌国際カントリークラブ 島松コース(6,568ヤード/パー72)で開幕。1日はプロアマ大会が行われた。

 3週間の休養を経て、鈴木愛は大会連覇へ挑戦。気負いなし。リラックスした表情が印象的だ。「とびとびで試合を休むよりも、気持ちまでリセットしたかった。ここから毎週、試合があるわけですからね。これまで故障などでお休みをいただいたことはありますけど、こういうパターンは初めてです」と話した。

 それだけに、絶好調とは宣言しなかったものの、「試合の感覚を、ちょっとずつ思い出している。まぁ、今回は優勝など、成績だけを考えない。こういう感じもいいなぁと思っています」という。

 とはいえ、今大会はディフェンディングチャンピオン。加えて、コースとの相性も抜群だ。そこで、決意したのはジンクスへの挑戦。パッティングの名手として、不動の地位を築いた。その中で、「顔がいい。打感が素晴らしい。フェースの見え方などを含め、パーフェクトの一本がある」という、大絶賛のパターを今回、試合へ投入するのだ。

 15年シーズンだけでお蔵入りしていたパターである。なぜ使わないか、といえば、2位になることが多く、1勝もあげていない。それがケーデスTRアンサー2。どうしても、このパターを使用して優勝-が自身の夢とまではいわないが、それが、負けず嫌いのこだわりとなっている。今回の遠征では8本もパターを持参。久々に試合会場で試した感触も抜群だった。

 

 「グリーンは去年と違い、日に日にはやくなっている印象がある。要注意。私向きでしょう」と、確かな手応えを得た。一方でショットの調子も、「試合からちょっと離れた分、アライメントが少しずれている印象もあるけど、感覚はいいですよ。毎日、少しずつ良くなっていくくのではないですか」といい、「出場するすべての選手が優勝したい。少しでも上位へ行きたい。そう思いながら必死でプレーするわけです。もちろん、優勝できればそんなうれしいことはないけど、今回はディフェンディングチャンピオンとして大会を盛り上げたい。とにかく楽しみながら、地に足をしっかりつけてプレーすることを目標にしましょう」。

 いい意味で気負いがまったくなかった。3週間のインターバルの間には、家族が集まり、祖母・和子さんを囲んで傘寿のお祝いを。「そういえば、香川にいる祖母が今年、初めて試合へ足を運んでくれた。明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメントです。目の前で優勝をみせることができた。いい祖母孝行になりました。傘寿のお祝いでも、そのことをすごく喜んでいて、もっといいプレーを見せなくてはいけないと新たに思った」そうだ。

 一方で、用具契約するピンゴルフジャパンは今年、20周年の節目にあたる。「いい成績をあげることが、恩返しです」と、神妙な面持ちでもらしていた。前半戦ですでに2勝。となれば後半戦は、それ以上の期待がかかる。自身が究極の目標とする、永久シード獲得へスピードをあげる頃合いだ。

(青木 政司)

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