1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 大江香織が応えた、吉田弓美子からの無言のエール

2015.5.30

大江香織が応えた、吉田弓美子からの無言のエール

 2015年LPGAツアー第13戦『リゾートトラスト レディス』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)の大会2日目が5月30日、山梨県上野原市のメイプルポイントゴルフクラブ(6,532ヤード/パー72)で行われた。好天に恵まれ、好スコアが続出。65をマークした大江香織が、通算10アンダーで首位へ浮上。1打差の9アンダー、2位に大会連覇を狙うテレサ・ルー(台湾)がつけ、3位タイの8アンダーには、西山ゆかり、三塚優子、原江里菜など6人が続く。(天候:晴れ 気温:30.5度 風速:2.6メートル)

 ギリギリの状況に追い込まれれば、スパッと開き直ることができる。153センチと、シード選手で2番目に身長が低い大江香織を支えるのは強い精神力だ。「バーディーをたくさんとれた。良かったです。やっぱり、パッティング。うまくラインを読むことができました」と、この日のプレーを総括。パッティングの不調で、前週の『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』では予選落ちを喫しているだけに、まるで別人のようだ。「パッティングというよりも、ラインの読みの問題。前週は読みが全く当たらなかったけど、今週は良く当たります」と分析している。パット・イズ・マネーはゴルフの鉄則。ところが、大江は人生最大のピンチに直面中。2016年1月からのルール改正で、ストロークを行う時にクラブを体に密着させるアンカリング(固定して支点を作る)が禁止される。これまで、長尺パターで好成績を収めてきただけに、まさに死活問題となった。

 「最初、そのルール改正の話を聞いた時は、ガーン、ショック!!と言葉が出なかった。私の場合、長尺パターを使い始めたのは、腰痛などが原因ではなく、イップス的な感じ。19歳の時から使っているのは、安心できるから」。とはいえ、プロゴルファーである以上、ルールには従わなければならない。今シーズンから、パターのシャフトを徐々に短くしている。1カ月前から、6番アイアンと同じぐらいの長さに。また、ストロークをする際も、アンカリングを行わないニュースタイルに。「何とかなるでしょう」と前向きに話した。

 他の選手が嫌がるような、強風など荒天になればなるほど、勝負強さを発揮するのが最大の特長。「欲はない方だと思うけど…。やっぱり優勝したいです」と本音を明かした。自身が予選落ちを喫した前週、親しい吉田弓美子が優勝。「スマートフォンでスコア速報を確認しながら、優勝しろ!と大声をあげていましたよ」。昨シーズンまで、同じ長尺を使用してきた吉田がノーマルパターで勝ったことは、大江へ無言のエールに変わった。

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

search検索