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2024.9.13

19歳菅楓華が首位「目標はシード権と初優勝」

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン第27戦『第55回住友生命Vitalityレディス 東海クラシック』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が9月13日、愛知県美浜町・新南愛知カントリークラブ美浜コース(6,560ヤード/パー72)で開幕した。ルーキーの菅楓華が8アンダーで初の首位発進。1打差の7アンダー、2位は山下美夢有。5アンダー、3位タイで小林光希、三ヶ島かなが続く。
(天候:晴れ 気温:30.8℃ 風速:4.0m/s)
《グリーン=スティンプ:9 1/4フィート コンパクション:22mm》

 19歳のルーキーが驚異の8バーディー、ノーボギー。自己ベストを2打縮めて64をマークし、堂々単独トップに立った。菅楓華は「私の持ち味は、ピンをデッドに攻めるショット。今日もピンへ向かってしっかり突っ込めて、バーディーチャンスに付くことが多かったので良かったです」とはにかみながら微笑んだ。

 もっとも、スタートダッシュで勢いづくことができたのは、パッティングのお陰だった。インスタート最初の10番パー4で、いきなり10メートルのバーディーパットを沈めた。「朝の練習では、ショットであまり気持ちよく振れていなかったので、パッティングを頑張ろうと思ってスタートしました。回っているうちに、ショットもよくなってきました」とうなずいた。

 宮崎・日章学園高3年だった昨年、JLPGA最終プロテストに合格。前週の公式競技「ソニー 日本女子プロ選手権」では予選落ちしたが、前々週の「ゴルフ5レディス」では競技短縮となった2日間をノーボギーで回り、通算7アンダーで8位タイに入っている。まだ調子の波はあるが、高い実力の片鱗はうかがえる。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 「今まで私にとってバーディーチャンスと言えば、1メートル以下だったのですが、5メートルくらいまでバーディーチャンスだと思うようにしたら、パッティングが入るようになりました。2戦連続予選落ちした時に気付いて、翌週のニトリレディスから考えを改めました」と明かす。ルーキーにとっては失敗も成功も、経験すること全てが糧になるのだ。

 「プロの雰囲気、お客さんの前で打つプレッシャーにもだいぶ慣れてきました」と初々しいが、一方で、年間を通して試合に挑み続けるのは初めての経験だ。猛暑こそ少し和らいだとはいえ、華奢に見える体には疲労が蓄積している。

 「ゴルフを思う存分できることは楽しいですが、最近は最終日にスコアを落とすことが多いので、ホールアウト後の練習も軽めに抑えて、やり過ぎないようにしています」、「疲れてしまって外食に出る気にはなれません。楽しみは甘い物を食べること。昨日は、削りいちご氷をいただきました」と、ティーンらしいあどけなさものぞかせるのだった。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 前週終了時点で今季メルセデス・ランキングは70位。「今年の目標はシード権を取ること。可能性はゼロではないので、まずそれを第一に考えます。その中で、最終日を迎える段階で初優勝を狙うのか、狙わないのか、しっかり考えてから臨みたいと思います」とプランを描いている。ならば、明後日の最終日に優勝を狙う条件とは-。菅の答えは「(2日間で)2桁アンダーにはしておきたいですね」と明快だ。

 つまり、第2日に2打以上伸ばせれば、最終日は初優勝を意識してプレーすることになる。紅葉が華やかに色づく季節にはまだまだ早いが、「楓華」は躍動感いっぱいのプレーでギャラリーを魅了する。

(宮脇 廣久)

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