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2015.6.11

質問力と聞く力で自己ベスト! 成田美寿々の極意

 2015年、LPGAツアー第15戦『サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が6月11日、兵庫県神戸市の六甲国際ゴルフ倶楽部(6,511ヤード/パー72)で開幕した。第1日、9バーディー、ノーボギーの63をマークした成田美寿々が9アンダーで首位に立った。2位は6アンダーのアンソンジュ(韓国)、通算5アンダーの3位タイには、福田裕子、ナダエ(韓国)が続いている。(天候:曇り、気温:24.8度、風速:5.1メートル)

 ロケットスタートの9アンダー。63と自己ベストを更新した成田美寿々は、「100点満点のラウンド」と総括して、「気持ちよくプレーできた。締めのパッティングが決まりました」。好調の秘密は「ガツガツいかないこと」だという。今季は『スタジオアリス女子オープン』で優勝を飾っているが、安定感という点ではいまひとつ。それが持ち前の向上心に火をつけた。「今年は、いろいろな人にゴルフのことを質問するようにしています。(帯同している)父からアドバイスを受けることもありますが、やはり身内ですからね。それなら、選手やキャディーさんから広く話を聞いた方がためになる。開幕直後から、たくさんのキャディーさんに、パッティングの上手な選手の話をうかがっています」。

 質問力はコミュニケーションを図る上で、大きなパワーへと変わる。情報を収集して、取捨選択をするのは自分自身。応用力まで養えるという図式だ。「今まで、知らない土地で移動するとき、駅員さんへどう行けば? と聞くことも苦手でした。さまざまな方と、コミュニケーションをとることで、ゴルフの力も絶対に上がってくるはず」。耳を傾けることで、一生の財産になりそうな金言も心にとまる。第1日の好スコアは、優勝争いをした『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』の最終日に学んだことを存分に生かした賜物だった。「優勝争いをしていたから、どうしてもバーディーが欲しい。でも、なかなかうまくいかずにイライラしていたら、見かねたキャディーさんから、『美寿々ちゃん、1回落ち着こう』とアドバイスをされた。そうしたら、うまくリセットすることができて、フワーッと新鮮な気分に浸ることができ、バーディーがきました。要は、気をつけるべきことをしていれば、いい。バーディーはただの結果でしかない、と強く思うことができました」と明かす。

 一方、サービス精神も旺盛だ。週初めには、「生涯で一番短くした」というショートカットに。このイメージチェンジ、ギャラリーにも好評だった。さらに、同じスポンサーへ所属する、菊地絵理香と同組のペアリングで、遊び心も働く。「前日から打ち合わせをして、同じウエアを着ました。2日目も一緒? それもいいかもしれません」と笑っている。もうひとつ、「トークも仕事のひとつ」と日頃から話しているだけあって、この日の会見も話題が満載だった。極め付きは、「とにかく、たくさんの方にいろいろな質問をするのが今年のテーマですから、記者の皆さんにも、私のゴルフをどう思うか、端的にうかがうこともこれからありますよ」。いい耳をもつことも、スーパーアスリートになる重要なファクターだった。

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