2024.10.17
桑木志帆、最終戦に向けて好調を維持
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第32戦『NOBUTA GROUPマスターズGC レディース』(賞金総額2億円、優勝賞金3,600万円)が10月17日、兵庫県三木市・マスターズゴルフ倶楽部(6,506ヤード/パー72)で開幕した。イ ミニョンと桑木志帆が7アンダーで首位に立つ。1打差の3位タイに仁井優花、小祝さくら、髙木優奈。
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《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:23mm》
ピンまで178ヤードの17番パー3でボギーを叩いた直後、グリーン脇のスコアボードが桑木志帆の視界に飛び込んできた。首位と1打差の6アンダー、2位タイ。その瞬間、桑木の心に怒りがフツフツと湧いてくる。ボギーを叩かなければ首位だったのか…。ならば、18番で絶対にバーディーを奪ってやろう。ドライバーを手にすると、魂を込めてティショットを放つ。気迫がボールに乗り移り、見事フェアウェイをとらえる。第2打はピンまで残り140ヤード、7番アイアンを軽めに振ると、ピン左上4メートルにナイスオン。それを沈めて、7アンダーとし、狙いどおりの首位タイでフィニッシュした。
直近3試合を8位、7位、3位と上り調子できている桑木。当然、今週は優勝の期待も大きくなる。「先週、調子がよかっただけにプレーオフに加われなかったことは久しぶりに悔しかったですね。思わず、今週は月曜日から練習ラウンドをしてしまいました」。本来なら疲労もたまっているだけに休息に当てるべきだとも考えたが、コースをいち早くチェックしておきたい気持ちを抑えることができず、9ホールをラウンドした。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
他の選手と同様に、桑木も疲れてくると下半身に力が入らなくなり、上半身主体のスイングになってしまうという。17番で4番ユーティリティでのティショットを左に曲げたのも、今季出場31試合目からくる疲労で、下半身の粘りがなかったからだ。それでも、試合に出る限りは疲れを理由にしたくない。最低でも1日に7時間の睡眠をとることで疲労を最小限に抑えている。そこまでして戦うのは、目標があるからだ。
「やっぱり公式競技に勝ちたいです。そこへ向けて調子を上げる段階で優勝できたら一番いいですね」。今シーズン、残る公式競技は最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップしかない。当然、桑木が照準を合わせているのはその大会だ。ただ、それ以外にも目標がある。最終戦の2週後に開催されるHitati 3ツアーズ選手権出場だ。
「昨年は同大会のプロアマ戦だけに出場する要員で、悔しい思いをしたんですよね」。本戦に出場できれば、JGTOの男子プロ、PGAのシニアプロと同組でラウンドすることになる。特に誰と回りたいとかはないが、間近でプレーを見るだけでも勉強になると考えている。「普段のトーナメントとは雰囲気が違いますし、団体戦というのも楽しみなんです」。なお、出場を確実にするには、メルセデス・ランキング6位以内に入らなければならない。現在7位の桑木には十分チャンスはあるが、できれば早めに決めるためにも、今大会で上位に入っておきたいところだ。
(山西 英希)
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