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2015.6.14

成田美寿々が完全V! 4年間の進化を強烈アピール 

 2015年、LPGAツアー第15戦『サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)最終日が6月14日、兵庫県神戸市の六甲国際ゴルフ倶楽部(6,511ヤード/パー72)で行われ、成田美寿々が完全優勝を果たした。通算16アンダーで今季2勝目。通算14アンダーの2位は、前半で猛チャージをかけたイボミ(韓国)、3位は通算13アンダーで笠りつ子が入った。(天候:曇り、気温:23.2度、風速:2.3メートル)

 自身初の完全優勝は、たくさんの夢を引き寄せた。これまでにない強さを発揮した、ハイライトの16番。先にティーショットを行い、バーディーチャンスのイボミが目を見張った。「せっかく、私がうまくいったのに、成田さんはもっと内にボールをつけた」と白旗をあげたほどだ。成田美寿々も、「8Iをしっかり打って、看板の右へ打ち出す。狙い通り。勇気をもってショットができました」と振り返った。3.8メートルのバーディーパットを決め、渾身のガッツポーズも飛び出す。「バーディーが決まった瞬間、全身に鳥肌が立ちました」と話す。前日の会見では、「優勝します」と改めて宣言し、「そろそろ、ボミさんにストップをかけないと、ツアーが面白くなくなる」と付け加えた。その2つをクリアすると同時に、自力で出場権を得て、『全英リコー女子オープン』へ、という目標も達成。

 こんな舞台裏もあった。当初、全英に関して成田は、「賞金ランクで繰り下がってきたら、行きたい」という姿勢だった。しかし、そんな弱気な娘を一喝したのが、父俊弘さん。「もし、繰り下がりなら辞退しろと言いました」と明かす。そこで、発奮したのが成田で、「だったら、『サントリーレディスオープン』で優勝する」。そんなやりとりがあった。父の日にはちょっと早いが素晴らしいプレゼントを。「自分でもうまく行き過ぎて、かなりビックリしています。ただ、この試合に向けてきっちりと準備をしてきたことも確か。私は、お尻を叩かれないとダメなのかなぁ」。第1日から首位に立つ、完全優勝も初めてだが、「こういう勝ち方も気持ちがいいけど、正直な話、おすすめはしません」と笑った。

 今大会は、特別な思い入れがある。4年前のアマチュア時代、マンデートーナメントを通過し、本選へ出場。アプローチを練習していると、あこがれの宮里藍が近くに…。「ドキドキしました。シャイだから話しかけることもできなかった」という。そうはいっても、「いつかは宮里さんと一緒にプレーできるような選手になりたい」と誓った。昨シーズンは、賞金ランクで日本人選手のトップに。成績が上がればご褒美も多い。

 今大会2日目の夜、宮里から食事に誘われた。「『ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ』の時、練習ラウンドを一緒にお願いしていましたが、実現しなかった。その代わりということで、お誘いいただきました。うれしかったです」。もっとも、これに喜んだのは俊弘さんも同じ。「私は、宮里さんがデビューした時からの大ファン。娘には、藍ちゃんのように早くなってくれ、といい続けてきましたから」と話していた。4年間の進化を存分に発揮した成田。今度は、自身がアマチュアのあこがれとなる立場へと変わっていた。


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