2024.12.4
首位発進・大久保柚季はミスを笑い飛ばす大器
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
『JLPGA新人戦 加賀電子カップ』(賞金総額1,500万円、優勝賞金270万円)が12月4日、千葉県長南町・グレートアイランド倶楽部(6,589ヤード/パー72)で開幕。絶好のコンディションに恵まれ、人生一度の大会を出場各選手が熱戦を展開した。4アンダーで首位に立ったのは、大久保柚季、入谷響、荒木優奈。神谷桃歌が1打差の3アンダー、4位につけた。
※本大会は観戦できません。各日の成績は、JLPGAオフィシャルサイトでご確認ください。
(天候:晴れ 気温:17.4℃ 風速:1.5m/s)
ビシッとガッツポーズで、締めくくるシナリオ。大久保柚季、最終18番のバーディートライは4メートルだった。しかし、無情にもカップ左端を抜けていく。惜しいパッティングを、「ちょっと強かった」と苦笑しながら、「グリーン脇に、テレビカメラがありましたね。格好よく決めたかったなぁ。そういえば、プレー中も、テレビカメラを意識するとバーディーパットが、なかなか決まらない」と、悔しさがにじむ。
とはいえ、第1日は5バーディー、1ボギーと内容は上々である。「同組の前田さん、神谷(奈恵)さんとは仲がいい。おかげさまで本当に楽しくプレーができた。ありがとうございます」。同伴競技者を立てるあたり、好感度が上がる。特技はミスを笑い話に変えてしまうことだ。
「3番で下り1メートルのパーセーブに失敗。しかも、ボールがカップ1周して、私の方向に戻ってきた。悔しいよりも、笑ってしまって…」と、この明るさが悪い流れを呼ばない武器にしている。さらに、好調の秘密を、「昨晩の熟睡でしょう」とも。振り返れば、試練の11月だった。待望の最終プロテスト合格。4回目の挑戦が結実した。「試合の週は毎晩、睡眠時間が4時間ぐらい。しかも、すぐに目が覚める。しかも、フラッシュバックではないけど、ゴルフの夢を見て、ハッとして…」と、遠くを見る目で漏らした。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
この日、思い切り、プレーを楽しんだのはそんな経緯があればこそ、だ。そうはいっても、緊張がMaxに達したのは、何とスタートの1番。というのも、こんな理由があった。
「最終プロテスト合格した後、すぐにアンケートを配布された。最後の自己PR欄に、フェアウェイキープ率、と書き込んだ」といい、「確かに、私の長所はフェアウェイキープ。でも、あとからよく考えると、これからの試合で、特に皆さんが注目してくださるのがスタートホール。その時、もし打球が左右、どちらかに曲がったら、エーッとなるでしょう。というわけで、きょうの1番、すごく緊張した」と、葛藤を明かした。
心配のタネの第1打は上々の手応え。第2打でピン6メートルにつけ、バーディー発進を決めている。気を良くしたからなのだろう。特技を教えてくれた。「記憶力」。学生時代、得意の学科は社会だった。「すぐに覚えられる。一番は歴史だけど、地理も得意科目。だから、ホールバイホールをスラスラといえます。同伴競技者の分も…」と、話した。
姉・咲季はJLPGAティーチングプロフェッショナル会員。妹も指導中だ。テクニックはもちろん。ゴルフ脳でも勝負する。
(青木 政司)
関連ニュース & トピックス
- 2024.12.4
- 最新情報①ーJLPGA新人戦 加賀電子カップー明日へひとこと
- 2024.12.4
- 最新情報②ーJLPGA新人戦 加賀電子カップー明日へひとこと
- 2024.12.2
- JLPGA新人戦 加賀電子カップ 4日開幕
- 2024.11.21
- 無我夢中-鈴木愛が示す新境地
- 2024.11.3
- 奮闘24H-竹田麗央 待望の米切符獲得