2015.8.1
視線の呪縛はピリオド。原江里菜が7年ぶりのVへ
<写真:Atsushi Tomura/Getty Images>
2015年LPGAツアー第20戦、新規トーナメントの『大東建託・いい部屋ネットレディス』(賞金総額8,000万円、優勝1,440万円)の第2日が8月1日、山梨県南都留郡鳴沢村の鳴沢ゴルフ倶楽部(6,587ヤード/パー72)で行われた。通算8アンダーとスコアを伸ばした原江里菜が首位を守り、2008年以来のツアー2勝目を狙う。2打差の6アンダー、2位は2週連続Vを狙うアンソンジュ(韓国)。通算5アンダーの3位タイは、アマチュアの新垣比菜、上田桃子など5人がつけている。ホステスプロの江澤亜弥は2アンダー、14位タイ。
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覚醒というわけではない。2008年の初優勝から7年の時を経て、原江里菜が2勝目のチャンスを引き寄せた。「ソロソロ、成功体験で自分を伸ばしたい。これまでは、失敗したから次、頑張ろう-の連続。最終日はそういう試合にならないようにします」と目を輝かせた。この日は2番から3連続バーディーを奪うなど、前日を上回る勢い。ところが、後半の10番で突然、流れが変わる。「バーディーパットが決まらない。その後の11番でボギーを叩いてから、なかなか流れを変えることができなかった」。フッとタメ息が漏れた。以降のプレーではパーが続き、自問自答の連続だったという。「今までできたことができない。なぜ?そんな弱気なことを考えてしまった。幸い、最終18番でバーディーが獲れたことが救いです」と明かした。
疑心暗鬼が負の流れを呼び込む。それは、何度も経験がある。最終日を首位で迎える原は、自分のプレーだけに集中することを自らに言い聞かせるように宣言した。「これだけ勝っていないから、ミスをすると、まわりからシビれていると思われているのではないか?そんなことを考えてきました。でも、あすは気にしません。自分でどんなショットを打ちたいか、それだけに集中します。開き直りというか、強い気持ちでプレーできる準備はきょう、できました」と力を込めている。視線からのプレッシャーから解放され、正直な胸の内を吐きだした。最近、凝っているという将棋ゲーム。本業でも、いよいよ、王手がかかった。
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