2015.10.2
難コースに挑む香妻琴乃の作戦とは…?
<写真:Atsushi Tomura/Getty Images>
日本女子オープンゴルフ選手権 片山津ゴルフ倶楽部白山コース(石川県) 2日目
狭いフェアウェイに、砲台グリーン。誰もが「難しい」と口をそろえる難コース・片山津に挑む、香妻琴乃の腹は決まっていた。「グリーンに乗るまではバタバタしてもしょうがない。パッティングでどうにかしよう」。かくしてスタートした戦いは、11番パー4で4メートルのバーディーパットを沈める滑り出し。16番パー5では、ミスを重ねてダブルボギーを叩いたものの、折り返したアウトコースは3バーディー、ノーボギーの完璧な内容。2番パー4で5メートル、13番パー3でも3メートルと長いパーパットを沈めており「最後までパッティングは集中出来た」と、ピタリはまったその作戦に、ホールアウト後は笑顔もはじけた。
昨年、フル参戦もままならない中、22試合で賞金ランキング19位に食い込む活躍を見せた香妻。「去年は疲れなかったので、身体のケアをほとんどしなかった」と勢いのままにシーズンを走り抜けた代償だったのかもしれない。今シーズン開幕早々に腰痛を発症してしまう。「立つ時、歩き始める時、しゃがむ時、構える時に痛みがあって」と、患部を庇いながらプレーをするうちに、自分のプレーのリズムやルーティンも上手くいかなくなってしまった。しかし「後半戦ぐらいから痛みもなくなってきて、リズムも良くなってきた」と、その本来のスタイルを取り戻しつつあるようだ。
去年の活躍を支えたものは、間違いないなく、平均パット数1位に輝いたパッティングだろう。そして今日はその十八番を使っての難コース攻略。現在賞金ランキングは63位とシード圏外だが「残りの試合でシードを取れなくても、QTで上位にいけば同じ。それよりも優勝」と言い切った。残り2日間、上位争いで終わるつもりは、毛頭なさそうだ。
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