2021.5.21
桃子の5月 岸部が鮮やかな大逆転V
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第12戦『ツインフィールズレディーストーナメント』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が5月21日、石川県小松市・ゴルフクラブツインフィールズ ゴールドコース(6,532ヤード/パー72)で行われ、岸部桃子が約5年振りのステップ通算2勝目を飾った。通算4アンダーで竹山佳林、福田侑子が並ぶ大激戦。67の勢いをそのままに、PO1ホール目で振り切った。
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岸部桃子はプロ入り後、初のプレーオフだった。ただし、この日は最終日のベストスコア67をマーク。笑顔で18番のティーイングエリアに向かう。パー4の405ヤードで難度が最も高い。距離があり、第2打地点からグリーンサイドまで池が絡む。さらに、グリーンは右奥に伸びた二段グリーンで強烈なプレッシャーを感じる。「ステップで、一番難しいパー4」と各選手が口を揃えるほどだ。最終日、バーディー奪取は、わずかに1人。それも、チップインだった。
「18番、パーであがれたせいか、悪いイメージはまったくない。こんな難しいコースとコンディションで、5アンダーを出すことができた。おかげで、楽な気持ちで臨めました」という。とはいえ、アグレッシブよりも無理は禁物。パーオンに成功して、4メートルのバーディーパットを残す。「本当は、バーディーパットを決めてガッツポーズを」と思い描いたそうだ。しかし、そんな余裕などなかった。タップインのパーセーブ。勝負はあっけなく決した。
2016年の九州みらい建設グループレディースゴルフトーナメントで、ステップ初優勝。「あれから5年。なかなか結果が出ない。焦った時期もかなりあった。去年はユピテル・静岡新聞SBSレディース、中国新聞ちゅーピーレディースカップで、最終日をトップで迎えてもダメ…。もう優勝することはできないと落ち込んだこともあった。それでも、変わらずに応援してくださった方がたくさん。皆さんの激励のおかげで、前向きに頑張ってきました」。マスクで表情はわからなかったものの、声を詰まらせながら、何度も感謝を繰り返している。
今大会からステップは後半戦へ。「季節は春が好きだけど毎年、なかなか調子が上がらない。でも、5月になって上り調子。よしっ、と思っていた矢先でした。そういえば、初優勝も夏。賞金ランキングも大逆転できるように精いっぱいのプレーをします」。5月のJLPGAツアーでは上田桃子、大里桃子が優勝している。そしてステップも、桃子が勝った。桃は邪気を払い、不老長寿をもたらすと古来より珍重されている。コロナ禍の今だから、桃子が強いのだろうか。さて-。
(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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