2021.9.17
首位・大里桃子 充実の秋は収穫の時
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGA ツアー2020-21シーズン第42戦『第52回住友生命Vitalityレディス 東海クラシック』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)が9月17日、愛知県美浜町・新南愛知カントリークラブ美浜コース(6,502ヤード/パー72)で開幕した。前評判通りの大混戦。6アンダーで大里桃子が好スタートを切った。4アンダー、2位は仲宗根澄香。稲見萌寧は3アンダー、3位タイにつけ、渋野日向子も2アンダー、7位タイと上位をうかがう。
(天候:雨 気温:23.7℃ 風速:4.4m/s)
《グリーン=スティンプ:10 1/4フィート コンパクション:21-22mm》
収穫の秋を迎えた。大里桃子が6アンダーで首位。しかも、ノーボギーの内容である。6つのバーディー奪取を喜ぶ前に、「まぐれといっていいぐらい、アプローチがうまく寄った。12番、それから13番もボギーかなぁと思ったら、ピンチでうまく連続パーセーブ。この2ホールがキーになった」と振り返った。
決して、イケイケではない。熟慮しながら粘って、粘ってスコアを伸ばす。この日のプレーを見ていると、そんな印象を受けた。コロナ禍で20年から続く、長いシーズン。今年春まで、パッティングの不調に悩み抜いた。
そして、光明を見出した5月。ミス・メイの冠がついた。同時に、自身の苦悩を事細かく説明。そのおおらかで、真摯な態度には感銘を受けた。毎試合、ベストをつくしながら、次へ向かう。今大会まで、同様のステップを踏んでいる。
2週前のゴルフ5レディス。完全優勝を狙い、最終日を迎えながら7位に終わった。「第2日の最終日の後半から、トップをキープしても、パッティングの調子が怪しい。だから、最終日はパッティングが重症にならないように一生懸命、考えながらプレーをした。優勝できたらいいなぁと思いながら、です。以前なら、パッティングのフィーリングが気持ち悪いと大きく崩れてしまう。しかし、それなりに耐えたと思います」という。
続けて、前週は、「パッティングはマズマズ。心配が解消されてきた。また、期間中に、アプローチをしっかり…。ボールの落とし所を決め、練習を繰り返した。選手権はそれほど成績がでなかったけど、今大会へつながった。1、5、7番など、その賜物」と笑顔を浮かべている。
パッティングも2番で手前から10メートル、4番の8メートルなど、ロングパットを鮮やかにカップイン。あらゆるプレーが再上昇を示す。ただし、結果よければ-では済まさない。18番、残り95ヤードの第2打を猛省。「フェアウエイの良いライから、ウェッジで打ったにもかかわらず、チャンスをつくれなかった。きょう一番の反省点」と話した。
「今回も含め、シーズンの残り試合、得意なコースがひとつもない。きょうも、私が私のスコアにビックリした。まぁ、欲をいえば切りがないし、なるようになるのかなぁ」。別項のように、数字はうそをつかない。コツコツと積み重ねてきたことがスタッツに表れている。スランプを乗り越え、プラス思考を身に着けた。ちなみに、桃の実は秋の季語である。
(メディア管理部・宮崎 善秀)
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