2022.1.19
93期生・2022年の挑戦 植手桃子
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
561人が受験して、22人が合格。JLPGA最終プロテストは日本一の最難関資格試験のひとつだろう。2021年はコロナ禍で2度のテストが行われた。6月、合格した93期生は25.5倍の競争を突破してライセンスを手中に。22年、飛躍を胸に2年目のシーズンをスタートする。
うえて・ももこ=1997年9月10日、兵庫県神戸市出身
アスリートにとって、欠かせないものがある。心・技・体のバランスだ。練習ではうまくいく。しかし、試合で再現不可能となると、心の強さが少し欠けていることになる。
22年の目標を質問で、「ステップ・アップ・ツアーで賞金ランキング1位」と即答。有言実行が大切なことを、前年に学んだからに他ならない。プロテスト受験歴が5回。「しつこく粘りました」と笑いながら、「本当に長かったです」と、しみじみ語っている。ただし、「プロになることをやめようなんて気持ちは、少しもありません。たとえ、大きな試合でなくても、勝てば喜びが勝る。去年、最終プロテストを通った時も、ゴルフを続けてきて本当に良かった」と話した。
というのは、21年はコロナ過で異例ともいえる、2度のテストを開催。「6月のテストで絶対に合格して見せる。次があることは考えなかった」ことが、自信になったそうだ。人生は長い-とはいえ、背水の陣を敷くことは自身を奮い立たせる絶好機。
「練習と試合。同じことできるように、ビビらない強い気持ちで臨んだ。どんな局面でもしっかりクラブを振り切ればいい」。すなわち、自分を信じることだ。得意クラブは、「1W、ショートアイアン」と複数のクラブをあげたが、1本を選ぶと-となれば、「1Wです。狙いどころが狭いホールでも、しっかりクラブが振れている。精度も結構、ありますよ」と加えている。しかも、平均飛距離240ヤードはアドバンテージを握る上で大きな強みだろう。
先にプレーをしていたお姉さんの影響もあり、6歳からゴルフをはじめた。しかし、姉妹は別の道を選択。「3歳上の姉は、今も当然、プレーしている。でも、厳しい世界へ行きたくない-とOLになることを選んだ。だけど、ゴルフが就職にも役立つなんて私は、びっくりしました」と明かす。
現在、保険会社へ勤務。通常の勤務の傍らでゴルフ部があり、企業対抗戦などで活躍しているという。このあたり、ゴルフがもつ奥深い一面かもしれない。
もっとも、自身は、「プロになって良かった」とも。プライスレスの喜びを実感したせいだろう。「プロテストに合格してから、何試合かトーナメントの出場機会をいただきました。その内、ギャラリーの皆さんの前でプレーを。すごく楽しい。見られることって、こんなにうれしいんだ、と感じた。歓声、拍手…。たとえ、調子がいまひとつでも、よしっ次は-と気合が入る。経験は、お金では買えない。ステップで、まず1勝。期待に応えたい」と言葉が弾んだ。
ちなみに、気分転換はお金で買えるショッピング。「賞金を稼がないといけませんね」と実感が込もったひとことで締めくくった。
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