2022.10.9
菅沼、永井 健闘も1打及ばず
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント 東名カントリークラブ(静岡県)最終日
手が届きそうで、届かない。1打差の2位タイに終わった菅沼菜々の両目に涙が浮かんでいた。「早く優勝したいなぁ」。心の声が飛び出す。
この日は、2度目の最終日、最終組だった。「これまで優勝を意識しすぎた。だから、きょうは最後まで楽しく笑顔のプレーで」を第一に考えたそうだ。なるほど、笑顔がスーパープレーを運んでくる。
ハイライトは11番。残り12ヤードの第3打を56度で、チップインに成功した。バーディー奪取で勢いがつく。「ボールがいいところへ落ちて、入った。ここから、いい流れをつくりたい。でも、これまで通りに楽しくプレーを-と心がけたけど、チャンスがこない。知らないうちに、力が入ったのかなぁ」と首をひねった。
8度目の優勝争い。「悔しすぎて、今夜は寝られそうにありません」といいながらも、反省材料を探した。「14番で右足のふくらはぎがつりそうになった。あまり水分をとっていなかったから…。今年、3回目です」。冷静になって、自身の体調へも気を配る。残る今季のチャンスはあと7回だ。
一方、永井花奈もあと一歩が足りなかった。首位へ1打差の18番は、1.5メートルのバーディーチャンス。ところが決まらない。ギャラリーから大きなタメ息がもれた。前日の会見で、「どんな形でもいい。優勝したい」と、熱っぽく語っていただけに、最後の最後で気持ちが先走ってしまったのだろうか。
「最後のパッティングだけ、フックを読み過ぎた。芽が若干あった分、切れなかったのかなぁ。もうちょっと冷静だったら、まっすぐにしっかり打てたかもしれない」と話したが、すぐさま、「ここまでこられたことが、すごく良かった。また、チャンスはきます」と折り合いをつけている。
シード権復活を目指した今季、メルセデスランキングが27位へ上昇した。「優勝すれば、すべて解決する」というTOTOジャパンクラシック、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの出場が視界へ入った。
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