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2022.10.29

金田久美子が首位浮上 Xデーは目前

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン第34戦『樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント』(賞金総額8000万円、優勝賞金1440万円)大会第2日が10月29日、埼玉県飯能市・武蔵丘ゴルフコース(6650ヤード/パー72)で行われた。同じ秋晴れでも前日とは状況が一変。各選手が風と難しいピンポジションに悩まされた。しかし、金田久美子が5バーディー、ノーボギーの67をマーク。通算9アンダーで首位に立った。3打差の通算6アンダー、2位は2週連続優勝を目指す川﨑春花。通算5アンダー、3位に川岸史果がつけている。USLPGAツアーから参戦の畑岡奈紗、渋野日向子はともに通算1オーバー、28位タイ。最終日の巻き返しを誓った。
(天候:晴れ 気温:18.2℃ 風速:5.1m/s)
《グリーン=スティンプ:12 1/4フィート コンパクション:24mm》

 ついに来た。第2日、首位に立った金田久美子が優勝すれば、ツアー制度施行後の最長ブランクVを更新する。ツアー初優勝から、11年189日-。

 公式会見で着席すると、テーブルのミネラルウォーターをたっぷりと口にふくませた。そして、序盤で流れをつかんだスーパープレーを振り返る。2番、165ヤードの第2打がグリーン右奥にこぼれた。ピンチはチャンス。「ラッキーでした。ピンまで15ヤードを58度。もし、チップインしていなければ、4-5メートルはオーバーしていたかもしれない」という。さらに、「この日はマネジメントがしっかりできた。とにかく、難しい1日。にもかかわらず、ノーボギーです」。なるほど、ノーボギーだったのは藤田さいきと2人のベテランだった。きっと豊富な経験が生きたのだろう。

 今大会、並々ならぬ意気込みを見せている。ルーティンを変更し、前週からのインターバルは岐阜のコースで猛特訓。「通常、3日間大会は開幕3日前にコースへ入る。でも、ショットの調子がいまひとつだったし、特につま先あがりのライがしっくりこない。肩のライン、ボールの位置、スタンスがバラバラでした。もう、コースでしっかり見直しながら練習するしかありません。納得がいくまで繰り返した」と話す。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 今回は開幕前日、9ホールを練習ラウンドしただけの最終調整。そうして難コースへ立ち向かった。効果は抜群である。2番のバーディーの直後、「3番ですごく役に立った。左手前のピン位置で、第2打がつま先上がり。ちょっとイヤな感じだったけど、うまく打てた。そういえば、17番もそうです。まったく違和感なし。ズレていたものがフラットになった」と自信を深めている。

 そんな気持ちは、スコアを左右するパッティングへ好影響を及ぼす。後半11、12番で披露した連続バーディーは、ともに10メートルをカップイン。「ロングパットが決まるということは、タッチが合っているからです。このところ、試合では第1日が良くて、それ以降がいまひとつ。きょうは無理をしなかった」。自然体重視でプレーしたことも、好スコアにつながっている。

 3打のアドバンテージを得た。あすの最終日へ話題が移ると、「そうですねぇ…」と沈思黙考。約30秒の空白の後、「勝ちたいですけど、落ち着いて。私を信じてプレーします」と決意を言葉に込めている。

 さらに、2位から2週連続優勝を目指す川﨑春花について、「すごいなぁ。あんなに若くて2勝をあげた。感心したのは、優勝しても泣いていないところです」。苦悩の11年が報われるか。歓喜の涙で顔をくしゃくしゃにするシーンも、ファンはジーンとくるものだ。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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