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2022.10.30

渋野日向子 19人抜きでトップ10

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)最終日

 5カ月ぶりのJLPGAツアー参戦。渋野日向子は2日連続で、俗にいう裏街道からのスタートだった。もちろん、ディフェンディングチャンピオンとして、最終組でプレーしたかったことだろう。

 そんな心中を表すように最終日、素晴らしいプレーを展開。6バーディー、2ボギーの68をマークし、一気に順位を上げた。ハイライトは、後半6番。2オンしたものの、10メートルのバーディートライだ。しかも、クラブを横へ1本分は打ち出す下りのフックライン。難度が高い。

 しかし、「本当にびっくりした」と振り返るように、美しい弧を描き、ボールはカップへ吸い込まれた。静寂がドッカーンと大歓声に変わる。とにかくすごい。マジックショーである。

 「18ホールをプレーして、日本のファンの皆さんは、たとえ調子が悪くても、すごくいい雰囲気をつくってくださる。素直な方が多いというのか、リアクションがそうです。いいプレーなら一緒に喜んでくださって、ダメな時は一緒にため息が漏れる。とにかく、すごい反応に驚きました」と、各シーンを思い出しながらだろう。言葉を選んで感謝をのべた。

 また、1番でも10メートル以上のバーディーパットを決めている。こちらはストレートライン。大ギャラリーの声援がボールの推進力となり、ものすごいシーンを演出。これぞ、間近でみるライブのだいご味だ。

 とはいえ、手放しで喜んではいられない。「ショットがいい感触とはいえない。比較的、UTは良かったけど、パッティングが決まってラッキーがありました。確かに11、14番などショットで(バーディーを)とったことがあったけど、モヤモヤしたような気持ちが晴れることはなかった。1W以外は全体的に…うーん」と歯切れが悪かった。

 ただし、「ゴルフは日替わりです。たとえ調子が悪い時でも、パープレー以下を積み重ねていかなければならない。何かで頑張ればいいです。きょうは、そういうゴルフができた」とも加えている。

 今季の出場は残り3試合。「次週は予選カットがない。第1日から攻めていける。内容と結果を求めていく」と締めくくった。劇場型のプレーを実現できる唯一無二のプレーヤー。その重責を改めてかみしめた。

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