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2023.4.21

仁井優花、序盤の数試合を教訓に首位タイスタート

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

41st フジサンケイレディスクラシック 川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)第1日

 108人が出場した大会第1日、ボギーフリーでラウンドしたのはわずかに2人。現在、メルセデス・ランキングのトップに立つ山下美夢有、そして首位タイでホールアウトした仁井優花だ。山下は1バーディーだったが、仁井は4つのバーディーを奪取。残りの14ホールを全てパーでまとめた。もちろん、その間にピンチがなかったわけではない。15番パー4では5メートルのパーパットを決め、最終18番パー4では2打目をグリーン手前のバンカーに入れながらもパーセーブに成功した。

 そんな仁井とはどのような選手なのか。大阪府東大阪市出身の20歳で、一昨年の最終プロテストに合格。前週優勝した岩井明愛、千怜の姉妹と同い年だ。「今週も岩井姉妹とは一緒に練習ラウンドを行ったりして結構仲がいいんですが、2人の活躍にはすごい刺激を受けています」と、最も身近な目標になっている。

 昨年はステップアップツアー15試合に出場し、賞金ランキング11位に終わったものの、パーオン率では73.3586パーセントで2位に。アイアンショットの正確性には手応えを感じていた。しかし、QTランキング16位の資格で出場した今季のJLPGAツアー7試合では、パーオン率が67.7249パーセント(55位)と、思うようにグリーンをとらえられずにいた。

 「コースマネジメントの問題だったと思います。ピンばかり狙っていたかなと」。ステップアップツアーに比べると、JLPGAツアーの方がピン位置などの難度は高い。端に切ってあるピンを狙って少しでも左右に曲げればグリーンを外すことになる。「それを最初の6試合で学び、以降は場面に応じてどこを狙うか決めてから打つようにしました」。ピンが真ん中寄りなら積極的に狙い、際どいところに切ってあれば、無理に狙うことは避けた。

 マネジメントを考えるようになったのと同時に、ショットの調子も上がってきた。「開幕して以来、2週前の富士フイルム・スタジオアリス女子オープンまではショットの調子が悪かったんですが、スイングがよくなったのか、先週のKKT杯バンテリンレディスからよくなってきましたね」と笑顔を見せる。

 さらに、今年は大会ごとに異なるパターを使用している。「先週はグリーンが速く、強めに打ちたくないので打感の軟らかいパットを、芝目の強い今週は転がりのいいパットを使っています」。状況に合わせて、臨機応変に対応できるところも数試合を経験して成長した部分だろう。

 今大会でツアー初優勝を飾ったのは、JLPGAツアー史上最多の16人に上る。そのことはもちろん仁井も把握しているが、「最終日に優勝争いをできる位置にいれたらいいですね」と、余計なことは考えず、自分のプレーだけに集中するスタイルで第2日以降に臨むつもりだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

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