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2023.5.11

ターゲットは連覇 渡邉彩香-新旧スイングのはざまで

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第11戦『RKB×三井松島レディス』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2160万円)が5月12日、福岡県福岡市・福岡カンツリー倶楽部 和白コース(6299ヤード/パー72)で開幕。11日はプロアマトーナメント、公式会見が行われた。

 渡邉彩香は自身、初の大会連覇へ挑む。気構え、調子など上昇へ転じていることが見ているだけでわかる。「いい調整ができた」と手応えは十分。今季は9戦でトップ10が2回あるが、「去年の優勝以来、勝ててはいない。それだけに、もう1年が経ってしまった。全力で行きます」と頼もしい。

 8日、新型コロナウイルス感染症が2類から5類感染症へ移行し、最初の試合である。ただ、前週は意外な一面を目撃。顔を覆う布製のマスクをつけ、必死にボールを打ちこむ姿が目に留まった。「実は、芝や松の花粉症がちょっとひどくて、予防の意味もありマスクをつけて…」という。

 とはいえ、今回は素顔で元気そう。何より笑顔がいい。間違いなく、上積みが見込める証拠だ。「前週より、考えることは少ない」と話し、最大の武器である飛距離のアドバンテージが生かせるコースである。

 一方で、肝心の調子が、「去年からスイング改造をしている。もう、何年も続けてきたスイングですから、やはり体に染みついている。シーズンが続けば、気をつけていても出てくる。試合で続けることは簡単ではありません。だから、新スイングと旧スイングのはざまで戦っている。そういうところもありました」と解説を加えた。

 ただし、十分に効果がある新スイングを自家薬籠中のものにしよう-と必死なのだ。今季のスタッツをみると、パー5平均スコア1位、平均バーディー数3位など、上昇項目が浮き上がっている。

 「調子がいまひとつの時は、手打ちになります。だから、勇気をもって体の回転だけで打つ。徹底して行っている」と、これまで以上に新スイングへ取り組む姿勢が伝わってきた。9月には節目の30歳を迎える。また、今年はプロ12年目のシーズン。もうひとつ加えるなら、クラブを握って20年目だ。連覇達成となれば、将来へ向けての大きな糧となるに違いない。

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