山下美夢有－3週連続Vへ準備万端

＜Photo：Atsushi Tomura/Getty Images＞

　JLPGAツアー2023シーズン第14戦『リシャール・ミル ヨネックスレディスゴルフトーナメント2023 in 朝霧』（賞金総額9000万円、優勝賞金1620万円）が6月2日、静岡県富士宮市・朝霧ジャンボリーゴルフクラブ（6687ヤード/パー72）で開幕する。1日はプロアマ大会。公式会見が行われた。

　山下美夢有は自身初の2週連続Vを達成。今大会でJLPGAツアータイ記録の3週連続優勝を目指す。「調子はそれほど悪くはない。あとはパッティングとアプローチしだい」と、淡々と話した。この日、際立っていたのは泰然自若とした態度。我が道を行く。そんな表現がピタリとあてはまる。まさに、これが強さの一端なのだろう。変わらないことが素晴らしい。

　2日間を休養に充て、5月31日に移動した。今コースは初ラウンドとはいえ、何よりも大切な体調を整えることを優先。きょう1日のプロアマ大会で1ラウンドを行っただけで、第1日を迎える。「練習はとても大事なことだけど、体も大事。週初めの月、火曜日はリフレッシュして体をケアした」といい、「今回もしっかり調整して、上位で戦えるように頑張りたい」。自然体なのだ。

　視線の先にあるのは、おそらくベストプレーを心がけること。当然のように最善は優勝でも、よけいなことを考えない。最善を尽くせば、結果はついてくる－を実践中。たとえば、メルセデスポイントは1300.65。22年の同時期と比較すると、実に7割もアップした。2位へ、500ポイント以上の差をつけ独走態勢を構築しつつある。

　一方、台風2号の接近であす2日は荒天が予想されるものの、「あまり、気にしたことはないけど、短縮になると第1日が大事。しっかり準備している。気温が下がっても大丈夫のように、防寒などの用意は整えています。変わりません」と頼もしい。まるで、コース目前に広がる富士山のようである。

　ちなみに、初挑戦のコースでも、「きらいではありませんね」。控えめながら、その受け答えは女王の風格を漂わせていた。

（青木　政司）