菊地絵理香　意地のチャージで2位タイ　

＜Photo：Atsushi Tomura/Getty Images＞

ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ　真駒内カントリークラブ 空沼コース（北海道）最終日

　菊地絵理香は3打差の2位タイ。プレッシャーから解放されたせいだろう、満面の笑みが広がったが、その奥にはやはり悔しさがあった。「（所属の）ミネベアミツミさんの皆さんが、本当にやさしいお顔で見守ってくださった。おかげで、プレッシャーを感じることもなく、伸び伸びとプレーができましたね。心から感謝をいたします」。

　とはいえ、こんな言葉を添えている。「あたたかく、見守ってくださっているから、よけいに優勝で恩返しをしたかった。やっぱり悔しいです」と本音が飛び出す。

　第1日から好調をアピール。結果から言えば、ムービングデーのオーバーパーが悔やまれるからだろう。しかし、こんな舞台裏があった。「きのうから、ちょっと背中が痛み出して、クラブが振りづらい。きょうの前半もそんな感じでした。でも、後半は気合を入れ、何としても取り返す（小祝）さくちゃんに追い上げてきたぞ－と意識させるように･･･」と明かしている。

　10番からチャージがスタート。9Iでピン奥2メートルへつけ、この日の初バーディーを奪うと、続く11番でも4.5メートルのバーディーパットをねじ込んだ。後半だけに限定すれば4バーディー、1ボギーの33は69選手の最小スコア。まさに意地である。

　「ずっと数えずにおいたけど、私は今大会で14試合連続出場。数えたくなかったけど、数えてしまった。疲れがたまるのは仕方がない。みんなが我慢をしながらツアーを戦っている。だから、私は言い訳にはしたくはない」と話した。

　一方、後半戦へ向けて、「前半戦は、それほど優勝争いができなかった。予選通過をできるかどうか･･･。そういう場合は本当に苦しい。苦しい2種類ある。優勝争いは確かに苦しいけど、楽しい。後半戦の課題は、優勝争いになると、スパッと決められないことがあるから、そうしたことをなくせば、もっと楽しくなる。とにかく、優勝争いを増やしたい」と結んだ。ベテランの底力は、やはりすごい。

（青木　政司）

＜Photo：Atsushi Tomura/Getty Images＞