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2024.5.4

本領発揮のムービングデー イイェウォン首位

<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

 JLPGAツアー2024シーズン・第10戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,400万円)は今季初の公式競技。5月4日、茨城県つくばみらい市・茨城ゴルフ倶楽部 東コース(6,665ヤード/パー72)で大会第3日が行われた。ムービングデーは日韓女王が躍進。多くのギャラリーを魅了した。首位へ浮上した、イイェウォンが通算10アンダー。3打差の通算7アンダー、2位・山下美夢有が最終日、最終組で直接対決する。通算6アンダー、3位タイで森田遥、佐久間朱莉が追う展開となった。
(天候:晴れ 気温:25.4℃ 風速:2.7m/s)
《グリーン=スティンプ:14 3/4フィート コンパクション:25mm》

 パーフェクトバニーのニックネームに納得。韓国ツアーの賞金女王・イイェウォンが圧巻のプレーで首位へ立った。5バーディー、ノーボギーと完ぺきなラウンド。「コース攻略のポイントは、高速グリーンへどう対応するか、です。練習ラウンドからスピードに合わせることに時間がかかりましたけど日々、慣れてきた。きょうは十分に適応できたと思います」と、話した。

 パー5・9番。残り98ヤードの第3打をピン奥5メートルへ。「パー3、パー4のホールはすごく難しい。となると、意図的にバーディーをとろうとすれば、パー5になる。きょうは、とてもピン位置が難しかったけど、あのパッティングは大成功でした」といい、「前半、気温が一気に上がったせいで、体力的にとてもつらかった」と明かす。マネジメント通り、1、9番でのバーディー奪取。

 しかし、もうひとつのニックネームは、メンタルクイーン。簡単には崩れない底力をもつ。前2日間でボギー3は、出場選手で最少タイ。しかも、JLPGA初出場-を考慮すれば、類まれな精神力の強さがわかるはずだ。帯同しているマネジメント会社の代表、ナムミンジさんは、「ひとことでいえば、賢い。何があっても受け入れて、すぐに対処できる危機管理が優れている。しかも、技術面では一度教えられると、自分のものにしてしまうセンスの持ち主。だから、キャリアが浅くても、韓国ツアーのトップへ立てた」と説明する。

 本人の言葉では、「突然、集中力が後半へ入って高まった」のだ。11番、残り121ヤードの第2打を9Iで1メートルへ。続く12番も第2打で3メートルのチャンスを演出。ここが勝負時とばかりに、連続バーディーで混戦から抜け出した。さらに、最終18番では残り49ヤードの第3打を4メートルにつけ、集中力を最大に高める。難しいラインを読み切り、バーディーフィニッシュに成功した。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 これほどの内容を披露しながら、取材ではごく控えめ。たとえば、ファンクラブは-の問いに、「あることはあるけど・・・」と言葉を濁したが、帯同したスタッフによると、両手で大きな円を描いた。つまり、トップクラスを示唆したことになる。

 あすの最終日についても、「私だけにフォーカスします。そうすれば、もしかしたら勝てるかもしれません」と前置きし、「プロアマトーナメントの前夜祭で、山下(美夢有)さんをご紹介いただきました。しかも、最終日にご一緒できることが光栄です」。日韓トップ、技の競演が実現する。しかも公式競技。これは、見逃せない。

(青木 政司)

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