2024.9.28
竹田麗央、石橋を叩き終わって首位浮上
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン公式競技・第3戦『日本女子オープンゴルフ選手権』(賞金総額1億5,000万円/優勝賞金3,000万円)大会第3日が9月28日、茨城県坂東市・大利根カントリークラブ西コース(6,845ヤード/パー72)で行われ、通算8アンダーで山下美夢有、竹田麗央が首位に並んだ。2打差の通算6アンダー、3位タイに笠りつ子と岩井明愛。通算5アンダー、5位タイには河本結と原英莉花がつけている。
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《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:22mm》
まさに右肩上がりのスコアアップとランクアップだ。第1日こそイーブンパーの24位タイに終わった竹田麗央だが、第2日に69をマークして通算3アンダーの8位タイに。第3日は67で回り、ついに通算8アンダーの首位タイにまで浮上してきた。
「今日はバーディーをたくさん取ろうと思ってスタートしましたが、ショットもパッティングもすごくよかったので、スコアを伸ばすことができました」。思惑どおり7つのバーディーを奪ったせいか、ラウンド後は満足げな表情を見せていた竹田。
今回の開催コースは距離が長く、フェアウェイが広いだけに、大会前から飛ばし屋の竹田が有利という予想は少なくなかった。他でもない竹田自身も「第2打を短いクラブで打てるので有利かなと思います」と語っていたほどだ。第1日こそ出遅れたが、そのような自信があったからこそ、それほど焦りを感じなかったのかもしれない。
「4日間ありますし、徐々にスコアを伸ばしていけばいいと思いました」と振り返る。いくら飛距離のアドバンテージがあるとはいえ、ティーショットを曲げてラフに打ち込んでは意味がない。練習ラウンドと本戦で、飛距離や方向性に違いが出るのはよくあることだし、ましてや今回は初めてラウンドするコースだ。今にして思えば、第1日はまるで石橋を叩くかのように抑え気味にドライバーを振っていたが、この日は違った。リミッターを外したかのように、気持ちよくドライバーを振り回す。
399ヤードの1番パー4ではピンまで残り145ヤード地点まで飛ばすと、8番アイアンで1メートルにつけてバーディーを奪う。その後も気持ちよさげにドライバーショットを放ち続けた竹田だが、「コースにも慣れてきたので、思い切って振れるようになったのかもしれません」と、その理由を分析していた。
第3日はフェアウェイを2、3回しか外さなかったといい、ピンに絡むショットも少なくなかった。バーディーチャンスを決め切れないホールもいくつかあったものの、スコアを5つ伸ばせたことには大満足だ。
「やっぱり最終日に優勝争いできる位置にいることが大事ですからね」。今季はツアー6勝を挙げている竹田だが、その中には4日間大会も2つ含まれている。いろんな経験を重ねてきたことで、4日間という長丁場のゲームマネジメントを身につけたのは間違いない。
このまま逃げ切ることができれば、樋口久子、畑岡奈紗に続く3人目の同一年にソニー 日本女子プロゴルフ選手権と日本女子オープンを制した選手となる。「最終日はどういう展開になるか分かりませんが、最後まであきらめずにプレーしたいです」。最終日は記録を意識せず、無欲で18ホールを戦うつもりだ。
(山西 英希)
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
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