1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 推薦出場・鶴岡果恋が初の首位 山内に続くか

2023.4.1

推薦出場・鶴岡果恋が初の首位 山内に続くか

<Photo:Kenta Harada/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第5戦『ヤマハレディースオープン葛城』(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)大会第3日が4月1日、静岡県袋井市・葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(6,480ヤード/パー72)で行われた。この日、クローズアップされたのは鶴岡果恋。67をマークし、通算10アンダーで首位に立った。1打差の通算9アンダー、2位は吉田優利、ささきしょうこ。山下美夢有が通算8アンダー、4位から逆転狙う。
(天候:晴れ 気温:20.0℃ 風速:3.0m/s)
《グリーン=スティンプ:10 2/3フィート コンパクション:23.5mm》

 鶴岡果恋が9番から猛チャージを披露。一気に上位争いの仲間入りを果たす。ところが、好事魔多し。16番で大ピンチを迎えた。「第1打が右へ。つま先上がりからの第2打はグリーン奥へこぼした」。この状況なら、ダブルボギーが脳裏を過ったことだろう。

 しかし、「逆に冷静でした。今の状況をしっかりと受け止め、あせらない。ピンチだから目の前の1打へ集中し、ダブルボギーだけは絶対、避けようという感じ。私が打ったショットだし、悔やんでも仕方がない。ボギーで抑えることができて本当に良かった」と振り返った。

 今季のQTランキングは65位。今大会は主催者推薦で出場権を得た。「前週、同じ主催者推薦でチャンスを得て、ツアー初優勝を飾った山内日菜子さんのプレーをテレビで拝見。とても勇気づけられた。もしかしたら、私も-いけるかも…。優勝争いがしたいなぁ」。大いなる刺激を得て、臨んだそうだ。

 そんなプロセスを経て、目標を1日3アンダー×4日とした。第1日は1打及ばず。でも第2日は目標をクリアする。十分な手応えを得て、ムービングデーへ。「1番で5メートルのパーセーブ。しかも上りのスライスラインです。きょうは、きっとパッティングの調子がいい。そんな良い予感がしてきた」と明かした。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 吉兆はそのままスコアにあらわれる。「あまりパッティングが得意ではなかった。しかもスライスラインが大の苦手。それが練習に練習を重ねたら得意になってきたようです」と笑顔で語った。加えて、オフに取り組んだスイング改造も確かな手応えを得ている。

 「フェードから、ドローボールへスイッチ。スイングでいえば、まったく逆のことをしなくてはなりません。去年は一番得意で、好きだった1Wが不調で気持ちが乱れることばかり。第1打でボールがフェアウェイをキープすることが少なかったからです」と言葉を区切り、「もう、1Wを握りたくない、と思ったりしたけどオフに猛練習したら、また一番好きなクラブになった。きょうは、パッティングの調子が良かったけど、1Wが安定。クラブを振りぬくととても気持ちがいい」。心技体が揃った、充実のラウンドに満足そうな表情が好印象だ。

 最終日、最終組でプレーするのは21年のニトリレディスゴルフトーナメント以来。が、ツアーで首位へ立つのは各日ともなく、初体験である。「去年、どん底があって、今がある。ミスをしても笑顔のラウンドを忘れない。だって、私は葛城が好きだから」。

 まさに、名コースは人を育てる-ということか。

(青木 政司)

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

search検索