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2017.4.14

熊本とともに。上田が2年半ぶりの単独首位発進

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2017年LPGAツアー第7戦『KKT杯バンテリンレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が14日、熊本県菊池郡菊陽町・熊本空港カントリークラブ(6,452ヤード、パー72)で開幕した。大会1日目、アンダーパーがわずかに3人。難コースに各選手が悪戦苦闘の1日だった。3アンダーで首位に立ったのは地元、熊本県出身の上田桃子。2打差の2位タイに永峰咲希、永井花奈がつけた。(天候:晴れ 気温:21.3℃ 風速:3.5m/s)

 底力でねじ伏せる。強い上田桃子が地元で完全復活をアピールした。「1日、疲れました。ボールの落とし所だけに注意し1打、1打に集中したことが良かったと思う」と振り返っている。1番から大ギャラリーの声援を受けた。残り108ヤードの第2打を50度で4メートルにつけ、幸先の良いバーディーを奪う。3番では、4メートルのパーパットを沈め、いい流れを途切れさせなかったのが、続く4番のバーディーにつながる。

 「ゴルフでお世話になった方々。友人や小さい時からかわいがってくださった近所の方も、たくさんコースへ足を運んでいただいた。皆さんの元気な顔を拝見して、とてもうれしい。何か、自分の方が励まされている。そんな感じがしました」という。この日のターニングポイントは9番。第2打、第3打がともに木の後ろからという一大ピンチを迎えても冷静にパーでしのいだ。

 「やはり9番が、キーホールでした。どんな難しい状況でも、ひとつひとつをクリアすることだけを心掛けた。それが良かったのでしょう」。淡々と語った。そして、「昨日もお話したけど、調子はあまりいいとはいえなかった。それだけに、コースを良く知っていることがアドバンテージになったのでしょう。また、声援が大きな力になって、ツキもあったと思う。ボールがナイスキックをするなど、地元のパワー、見えない力も感じた」と分析まで行っている。

 上田は14年以来、2年半ぶりの単独首位発進にも浮かれる素振りはなし。それどころか、「1日目は、しっかり粘れた。まだ、2日目と最終日がある。今日が良かったというだけです。こういう試合は脳の疲労が蓄積されるので、そういったことも、考慮していかないといけない」と言い聞かせた。自宅は建て替えの最中。「年末に見に行くと更地になっていたことが、とても悲しかったけど、今は基礎工事中。11月に完成予定です。だから、今は家族5人と犬2匹で1LDKのアパートで仮住まい。今週の月、火曜は狭かったけど、あたたかい空間にいられたことがとても幸せでした」。

 復興と復活。2つのキーワードは熊本とともにある。

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