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2017.11.25

3rd day プラスワン~服部道子~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 宮崎カントリークラブ(宮崎県)3日目

 極上の時間を過ごした。それは、仕事であっても仕事ではない。「勉強です。人生の……。今日も楽しかった」。25、26日は服部道子による解説ツアーが行われ、好評だ。ロープ外とはいうものの、ナマの解説を聞きながらプロの一挙手一投足を追っていく。「とても近くでギャラリーにお話できる。テレビなどとは違った経験。質問を受け、それに答える。新鮮です」とほほ笑んだ。

 結婚を期に、ツアーから退いたのは不惑のシーズン。母から、プレゼントされたのは、首都圏を中心に鉄道やバスなどで利用できるICカードだった。「ゴルフ一筋。プロゴルファーも、社会人には変わりない。でも、ツアーを転戦するには、車や、飛行機、新幹線。カードで地下鉄に乗ることなど経験がなかった。他にも、銀行へ行き、さまざまな手続きなどは、人任せ。家庭に入って、子育てをするようになり、いろいろなことを凝縮して行いました」という。

 昨年からテレビ解説者として、再び、ツアーへ携わる。「子どもに手がそれほどかからなくなった。振り返れば、私はゴルフに育ててもらいました。何かしたい。できるとすれば、この仕事でしょう。まぁ、私にすれば自然の流れですね」と語って、初仕事の思い出は、「思ったように、話してください、といわれた。それだけです。まかされることって、ものすごく難しい。でも、スリリングで楽しかった」。

 気取らず、かしこまらず。気さくだ。取材中も適度に間をおいて、まるで雑談のようなムードをつくりあげる。いつの間にか、趣味の話題になった。LPGAのプロフィールには、「読書」とあるが、厳密にいうと、「書店巡りです」。さらに続く。「子どもの頃から本が好き。最近は、大型の書店が増えたおかげで、より世界が広がりました。私は直感を大事にする。お店へ入って、自分がインスピレーションを受けたコーナーへ、一直線に向かう。その時、その時で自分に合った本を買います。こだわりは特にないから、私にとって、書店は無限に広がる宇宙のような感じかな」と、目を輝かせる。

 では、現在の女子ゴルフ界はどう映っているのだろう。「ひとことでいうと、空中戦。飛距離がすごい。それに、選手が若い。自分の経験でいえば、30歳になった時、岡本(綾子)さんから、ゴルフエイジになったね、と祝福されました。確かに、私の時代はパーシモンから、メタルに大きく変化するなど、クラブの進化が著しかった。経験とテクニックが絶対に必要だから、プロは、30歳からが定説。今は、プロになって即、活躍ですよね」としみじみ話した。

 時は金なり。ツアープロを退いてからの座右の銘となった。「時間をいかに有効に使うか。主婦ならわかります」。解説ツアーは26日も開催される。善は急ぐべし。

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