2018.4.29
グッドジョブ 新垣比菜、ツアー初優勝
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
LPGAツアー第9戦『サイバーエージェント レディスゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)大会最終日が29日、静岡県三島市・グランフィールズカントリークラブ(6,515ヤード・パー72)で行われ、プロ2年目の新垣比菜が通算9アンダーでツアー初優勝を飾った。2位は通算8アンダーの柏原明日架。通算7アンダーの3位タイに鈴木愛、永井花奈が入った。(天候:晴れ 気温:24.6℃ 風速:3.9m/s)
新時代の幕開け。ついに、ゴールデンエイジが勝った。新垣比菜は喜怒哀楽をあまり表さない。ひとこと、ひとこと、言葉を選びながら、「1日中、ヒヤヒヤしていた。心臓が痛かった」。結果からすれば、この日唯一のバーディーが優勝を引き寄せたのだ。15番、残り80ヤードの第2打をピン上、2メートルにつけた。きっちりとカップインさせる。
「朝、練習グリーンで、(勝)みなみに、緊張したらどうしたらいい、と質問を。ショットの前に水を飲み、それでもダメなら、何かを食べるといい、といわれた。なるほど、と思ってスタートしたけど、気がついたら、そんなことをすべて忘れて…。深呼吸ぐらいはしましたけど」と話した。確かに、ショットが定まらず、特に前半は緊張した様子が、こちらへも伝わってきたほどだ。
ただ、一度首位を明け渡してから、「気持ちが少しだけ、楽になった。リードしていた時はとにかく落ち着かない。気持ちが悪いというのか、何というのか。そうです。恐怖。恐怖心が適当かもしれません」と表現する。おそらく、人生でもっとも長く感じた18ホールだったろう。「これまで、いろいろな人の優勝シーンを見てきました。私はどうなのかなぁ、と考えてはいたけど、意外と冷静。緊張はしたけど、ずっと落ち着いていました」。追い込まれると、強い。おそらく、そんなタイプ。
「トップではなくなってから、怖さがどこかに行ってしまった。気分が吹っ切れて、淡々とプレーできたと思います」と明かした。昨年のプロテストで一発合格。そこまでの実績からも、トップ合格を期待される大器だった。ところが、最終日74といまひとつで、9位タイ。18年のファイナルQTでは、最終日によもやの2ペナルティーで45位になった。加えて、17年最後のLPGA新人戦加賀電子カップは、モヤモヤを吹き飛ばすようなプレーを第1日に披露。「こんな1日は、1年に1度あるかという感じです」と首位発進で、晴れ晴れとした笑顔をみせたものの、最終日で苦しみ、3位に終わる。
「今日は、最後の最後で、これまでの経験が活きたと思います。同期の畑岡さん、勝さんは、まだまだ上の存在。同世代に上手な選手がいて本当に良かった。もっと頑張ることができるから。今日は、最終日にスコアを伸ばせなかったのは、ちょっと残念。でも、優勝できたから満足です」とうれしそうだった。
ちなみに、趣味は映画観賞。今、鑑賞したいのは、アベンジャーズの最新作だという。そういえば、アベンジャーズとは復讐者の意味がある。17年の借りは、きっちりと返したが、次は最終日にスコアを伸ばして勝つ-。スーパーヒロインとなるために、新たなテーマが加わった。
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