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2019.3.1

2019ルーキー特集 第20回 木下 彩

<Photo:Ken Ishii/Getty Images> 

(※掲載は取材順)

 恒例のルーキー特集をお届けいたします。シーズン開幕は目前。各選手が総仕上げの時期です。2018年最終プロテスト合格者の今をレポートしました。

木下 彩(キノシタ・アヤ)1999年1月13日 山口県出身

 自己PRには「明るい。よくしゃべる」とある。しかし、そう明記できたのはゴルフを続けた賜物だった。「ゴルフをしてからです。そういう性格になれたのは。それ以前は、人前でおしゃべりをするのが苦手でした。どのくらいといわれたら、病院などの受付を1人ではできない。診断でも、恥ずかしくて先生にも、お話をできない。そのぐらい内気でした」。

 ところが、ゴルフは身内ばかりとはいかない。知らず知らずのうちに、性格まで変えてしまったマジックのスポーツである。10歳でクラブを握ったのは、祖父・宏さんのすすめだ。スポーツ少年団でバレーボールをしていたが、やめた後、これといったものがみつからない。

で、宏さんからゴルフをすすめられた。「当時はシングルの腕前だったらしい。両親が仕事をしていたから、祖父母とすごす時間が多かった。あまり覚えていないけど、教えることがすごくうまい。私は遊びのつもりでしたけど、知らないうちにゴルフが職業になりました」と笑った。

 現在もコーチは宏さん。今オフも山口で二人三脚の毎日だった。「課題は、ここ何年も、パッティング。ショットはまずまず自信があります」と話す。昨年8月、試行錯誤の末、クロウグリップに活路を見いだした。「オフで自信をつける」がテーマ。爆発力が売り物である。ベストスコアは2度マークした64、だ。「高校3年と、去年の最終プロテストです。「一昨年のプロテストは、パッティングがサッパリ。それから1年間、たっぷり練習して自信をつけたおかげで、最終プロテストはすごくいい状態で臨むことができた。それにしても、第2日の64は効きましたね」。やればできる-を証明している。

 目標の選手は、テレサ・ルー。「スイングが、とてもきれい。私の理想です。また、プレースタイルも、淡々としてプロフェッショナルの雰囲気でしょう。テレサさんのような選手になりたい」と瞳が輝く。では、どうすれば…。「予選落ちをなくしたい。去年のステップ・アップ・ツアー、5試合に出場して、予選落ちが3回でしたから」と控えめながら、実はとても難しい目標を口にした。 



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