2025.5.8
【速報】尾関彩美悠が13番で自身ツアー初エース
2019.9.8
<Photo:Toru Hanai/Getty Images>
LPGAツアー27戦『ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント』(賞金総額6,000万円、優勝賞金1,080万円)大会最終日が9月8日、茨城県常陸大宮市・GOLF5カントリーサニーフィールド(6,380ヤード/パー72)で行われ、首位スタートのイミニョンが通算16アンダーで優勝。今季2勝目、LPGAツアー通算5勝目をあげた。2位タイは通算15アンダーの淺井咲希、申ジエ。(天候:曇り時々晴れ 気温:31.0℃ 風速:2.6m/s)
笑顔は、勝利を引き寄せる絶大な効果があった。1打差で3人がひしめくデッドヒート。優勝を飾ったイミニョンは、18番でウイニングパットを打たず、タップインした。「淺井さんがバーディーを決めると思った。プレーオフになると皆さん、感じたでしょう。私も同じ気持ちだった。だから、先にパットを打ったのです」。
しかし、拍子抜けするほど簡単に勝負がついた。正直な気持ちをいえば、プレーオフはご免の心境だったろう。なぜなら、プレーオフは0勝2敗。こんなこともあった。最終ホールへ向かう途中、小さな男の子からそっと手紙を渡される。サッと見て、自然に笑みがこぼれた。ひらがなで『おまもり』と記されていたからだ。
この日、ちょっとしたスタイルの変化に気がついた。笑みが絶えないのだ。プロになってから、勝負にはポーカーフェイスで臨むことを身上としてきた。ところが、今季は1勝をあげているものの、なかなか2勝目に手が届かない。グッドルーザー返上にはどうしたら-。
「今年、ツアーで黄金世代がたくさん優勝を飾っている。私はいつも厳しい表情をしているから、渋野日向子さんなど黄金世代の選手を見習い、勝負を楽しもうと思った」という。思い立ったら即、実行。今大会から新調したキャディーバッグへ昨日の練習後、サイン用に持参したペンで、スマイルマークを書いた。
笑顔は、奇跡ともいえるプレーを演出。16番だった。第1打をバンカーへ入れ、ピンチ。パーオンしたものの、ピン手前20メートルの距離である。ひょっとしたら、3パットの危険性も。ところが、「信じられないことが起こった。まさか、カップへ入るとは…。うそでしょう。そんな気持ちでした」と振り返った。結局、このワンプレーでアドバンテージを握り、逃げ切ることができたからだ。
「淺井さんは、やっぱり黄金世代という素晴らしいプレーをみせていた。飛距離が出るし、パッティングもお上手です。私の方が勉強になった」とエールを送る。資生堂アネッサレディスオープンで、渋野。サマンサタバサガールズコレクションレディーストーナメントは、小祝さくらと優勝争いを演じて2位だった。とりわけ、サマンサタバサレディースのホールアウト後に語ったコメントが忘れられない。
「プロ冥利につきる競り合いでした。今回だけではなく、頑張っている小祝さんを見て、いつ優勝するのだろう。そんな印象を受けていた。心から祝福したい。私の人生で最も楽しいプレーができたと思う」。
グッドルーザーは今回、見事なウイナーへ変身した。黄金世代が発信したメッセージをしっかりと実行したからだろう。小さなファン、優勝までも獲得。笑顔に勝る薬はない。
(メディア管理部・宮崎 善秀)