好調キープの小祝　秘かに狙う逆転V

＜Photo：Atsushi Tomura/Getty Images＞

スタンレーレディスゴルフトーナメント　東名カントリークラブ（静岡県）第1日

　好調が続く小祝さくらが、この日も首位に1打差の8位タイの好スタート。ただし、前半3バーディー、ノーボギーのとは対照的で、後半は3ボギーと明暗がはっきり。台風14号の北上、秋雨前線の影響で強風と雨の1日だった。

「後半は体が冷えて、手は冷たい、を通り越し、痛くなった。レインウエアはスイングがしにくい。プレーする時は脱ぎました。寒さを少しなめていましたね」と反省の言葉が飛び出す。

　悪条件のラウンドで自身が決めたことは、「ため息をつかない」だった。というのは、「性格はネガティブです。他の選手は強気で自信満々に見えるけど、私は自信が持てないから」と、相変わらず控えめだ。

　加えて、今どきの若者には珍しい超堅実派。「実現が厳しい目標は立てない。去年は最初、獲得賞金7000万円が目標だったけど、あと少しの所までいったから、8000万円へ修正した」と話す。結果は約8,298万円。今季の目標も、「通算2勝目」をゴルフ5レディスで早々と達成している。それだけに、「今の目標は、全英や全米の出場権が得られるように世界ランキングを上げることです」と小声で打ち明けた。

　今季は、驚くほど調子の波が少ない。毎週のようなV争いも実力アップの証。そういえば、10月から来春まで咲き続ける冬桜という品種があるのをご存じだろうか。小祝もこれからが勝負だ。

(オフィシャルライター・宮脇　廣久)