2021.5.22
永井花奈 セオリー無視でパーオン17回
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 中京ゴルフ倶楽部石野コース(愛知県)第2日
逆転の発想で永井花奈が勝負。3位タイの好スタートは5バーディー、ノーボギーの内容だ。「パーオンが17回。1Wがいまひとつでしたけど、ピンを狙うショットが良かったです」という。感覚を重視した新しいスタイルが結果をもたらした。
苦悩の果てにたどり着いた、新境地と置き換えることもできる。きっかけは4月のフジサンケイレディスクラシックから、3週連続の予選落ち。「練習場ではうまくいっても、コースではプレッシャーがあるのか少しもうまくいきません。全体が悪くはないけど、良くもない。だから、思い切って形を無視。右手の感覚を重視するスイングに変えた。去年からスイングを試行錯誤したけど、なかなかこれは-というものがなかったからです」と説明した。
真っ新な状態へ戻り、コントロールを重視する。「ひとことでいえば、手打ちです。いまどき、手打ちなんて誰もやらない。結果が出なかったから、自分の感覚に頼るしかありません。私は感覚を信じてみようと思った」。自身が下した強い決意の裏付けもある。
3月の明治安田生命レディスでは、稲見萌寧と優勝を争い2位。「久しぶりに負けて悔しいと思った。昨年から、そんな気持ちがかなり薄らいでいたように思います。前週も悔しかったです。この気持ちがあれば、もっと勝負できる」と話す。「動画で確認すると、決してきれいなスイングではない。でも、形よりも狙った通りに打てるかが大事。気にしない」と迷いはない。
きれいなスイングは脇へ押しやり、ひたすら結果を求める。その姿には、必死に取り組むプロフェッショナルの美しさが加わった。
(メディア管理部・中山 亜子)
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