2021.7.1
2インチで一変 服部真夕が首位浮上
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第15戦『Skyレディース ABC杯』(賞金総額4,000万円、優勝賞金720万円)大会第3日が7月1日、兵庫県加東市のABCゴルフ倶楽部(6,590ヤード/パー72)で行われた。3打差2位からスタートした服部真夕が、通算6アンダーで単独首位へ浮上。リハナは、1打差の2位へ後退した。また、ホステスプロの仲宗根澄香が16位タイから、4位タイにジャンプアップ。
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服部真夕がABCスペシャル投入で、抜群の安定感を示した。コースの難度が上がれば、パッティングがものをいう。今大会へ投入したのは、34インチのパター。「ロングパットの距離感がバッチリです。バーディーはもちろんだけど16、17番のパーセーブが大きい」と頼もしそうに愛器を見やった。
昨年9月、大江香織から指導を受けている。今回のヒントにつながったのは、「2週間前、フニャフニャにしなるシャフトの練習用パターをすすめてくれた。ユピテルの開幕前、試すとタイミングがうまく取れるようになり、本当によく決まります。試合でも使いたくなるほど」と話した。
しかし、このエピソードにはもっと続きがある。「フニャフニャパターで練習後、そのフィーリングでストロークをしても試合用のパターでは効果が半減してしまう。いろいろと考え、同じ長さのパターだったら…。そう結論が出て自宅を探した。でも、32インチならたくさんあるけど、34インチは1本もない。ショップへ買いに行った。32インチはかがんで構える。だけど、34インチはスッとアドレスがとれた。オープンになりやすいクセも、おかげで矯正できたと思います」と身振り手振りで説明を。ABCゴルフ倶楽部の難しいグリーンを攻略した秘密である。
また、プロ入り15年目の経験は勝負勘も、冴えをみせた。けさの風から、クラブセッティングをチェンジ。「風が少し吹いていたから、3Wを抜き、3Uを入れた」という。スタート20分前の決断だった。「コースは距離が長い。パー3の3番、パー5の第2打でいい仕事をしてくれた。とりわけ、15番第3打は、どうしても残り85ヤードを残したい。バッチリです」と、リハナを突き放すバーディー奪取にも成功している。
首位で迎える最終日へ向け、「最終組でプレーできることがうれしい。不調が長引き、予選を通るのがやっとでしたからね。少しずつだけど、手応えを感じます。大江さんにもいい報告をしたい」と言葉が弾んだ。服部さんの勘働き、お見事でした。
(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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