2021.7.17
驚異の粘りで単独首位 野澤真央は内容重視
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
JLPGA ツアー2020-21シーズン第34戦『GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)大会第2日が7月17日、茨城県阿見町・イーグルポイントゴルフクラブ(6,657ヤード/パー72)で行われた。この日も好調をアピールしたのは野澤真央。68をマークし、通算13アンダーで首位をキープした。1打差の通算12アンダー、2位は若林舞衣子。通算10アンダーの3位タイに大里桃子、イミニョンが続く。東京オリンピック代表・稲見萌寧は通算9アンダーの5位タイへ躍進した。17試合ぶりにツアーに復帰した渋野日向子は、通算2オーバーで予選落ち。
(天候:晴れ 気温:29.6℃ 風速:1.8m/s)
《グリーン=スティンプ:10 1/3フィート コンパクション:23mm》
これまでとは明らかに違った。威風堂々としたプレー。そして、粘り強い。野澤真央が前日に続いて好調をアピール。単独首位に立った。
「きょうのプレーを簡単にいうと、スコアを伸ばした前半から、我慢の後半でした」と説明する。「12番まですごく調子が良かった。でも、13番で突然、体の動きがいまひとつに…」と加えた。その13番だが、ショットは不調であわや大叩きの局面。3メートルのパッティングが決めて、むしろナイスボギーといっていい。
また、9番では7メートルのパーセーブの妙技。第1日=23パット、第2日=27パットと、名手のオーラを漂わせている。「アドレスした際、気持ち悪さがありません、今回は。特にストロークやパットをかえたわけでもありませんよ。ショットを含めて、すべての調子がジワジワと上がってきた感じです」。
プレーとは対照的に、控えめに言い表す。コツコツと改良を加えてきたスイングもなじんできた様子。今大会は、「手と体の距離を変えないことだけをずっと意識した」と話した。元来がショットメーカーである。5バーディーの内、もっとも長いものは、4番の3.5メートルだった。他の4つはすべて2メートル以内に収まっている。ショットの精度が抜群。
となれば、JLPGAツアー初優勝が視界へ入ってくる。プロ7年目でつかんだ、数少ないチャンス。過去、最終日、最終組は2回。優勝争いが3回あるが、持ち味を発揮できないままに終わっている。ちなみにベストフィニッシュは今年の中京テレビ・ブリヂストンレディスの4位タイ。
「あしたも私らしく。そして、楽しんでプレーできればいい。できれば、優勝がうれしいけど、プレーの内容に集中します」と前置きし、「きょうも最終組でした。でも、(後続で渋野日向子組のため)いい意味で、最終組の意識がなかった。ギャラリーの皆さんがついてきてくださったし、とてもプレーがしやすい雰囲気でしたね」と余韻を楽しんでいた。一方で、賞金ランキングは45位。初のシード権獲得を目指し、奮闘中だ。
苦労を積み重ねた果てにたどりついた、絶好のチャンス。スーパープレーを期待しよう。
(メディア管理部・宮崎 善秀)
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