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2021.11.5

2位・古江彩佳 猛攻の季節-到来

<Photo:Toru Hanai/Getty Images>

TOTO ジャパンクラシック 瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)第2日

 スキがない。そして、はた目から見る限り、感情の起伏がわからない。古江彩佳の強さはこのあたりにある。「最初、ドタバタしたけど、バック9でバーディーがたくさん。良かったです。ショットの調子が良く、チャンスでパッティングが楽に決められた。何も考えていないというか、無心でプレーできたと思います」。

 抜群の安定感が売り物だが序盤の2、3番で珍しく連続ボギーを叩いた。「2番は難しいコースだから仕方がない。パー3の3番は第1打、ボールが落ちるところが悪かった。ピン奥から下りの難しいパッティングだったし、ボギーでおさまって良かった」と振り返る。まだ21歳。あわててしまっても仕方がない局面にもかかわらず、百戦錬磨のベテランのように、落ち着いていた。表情も変わらない。

 そして、反撃へ出た。4番、残り128ヤードの第2打を3メートルへ。バーディーを奪った。前半は6番でもバーディーを。これが私のスタイル-をアピールした。

 JLPGAツアー通算5勝をあげたのは、秋から冬にかけてだ。なぜ-の質問へ、「残り試合が少ない。もう、頑張るしかありませんね。私、追い込まれると強い」。サラリといってのけた。

 後半も危なげないプレーを展開。ノーボギーはもちろんだが、4つのバーディーを積み上げた。10、16番ではそれぞれ、50度で30センチにつけるスーパーショットを披露する。18番第3打では54度で、1メートルへ。あすにつながるバーディーフィニッシュは、実に見事だった。まさに、オールラウンダーの面目躍如といっていい。

 「50度のウェッジが好き。105ヤード前後の距離で使う。特別に練習しているわけではないけど、手になじんでいる」とも。一方で、常に疲れた表情を見せたことはない。いつも涼しい顔でにっこり。

 「体力には自信が、なくはない感じです。トレーニングをそれほどしているわけではないし、ランニングぐらいかなぁ」と、決して自身をひけらかすこともなかった。両親から健康な体をプレゼントされたということか。トッププレーヤーは、人一倍の努力を重ねていることを口にしない共通点がある。

 なぜなら、プロは結果がすべてだから-。

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