2022.4.7
稲見萌寧 ダブルディフェンディングに賭ける
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2022シーズン第6戦『富士フイルム・スタジオアリス女子オープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が4月8日、埼玉県・石坂ゴルフ倶楽部(6,475Yards/Par72)で開催される。7日はプロアマ大会、公式会見が行われた。
稲見萌寧が、上昇のきっかけをつかもうと必死だ。自身を鼓舞するかのように、「ダブルディフェンディングのような気持ちでいる」と意識を高めている。何しろ、今季5戦でトップ10がわずかに1回。「体が悪いのか、スイングが悪いのか…。うーん、集中できていない」と苦悩を言葉にした。
それだけに19年、JLPGAツアー初Vを飾った思い出のコースへ、不振脱出をかけている。この日、プロアマ大会へ出場。前日はイン9ホールをじっくりとプレーした。「3年前、ショットの調子がとても良かったことは確かだけど、コースはとても難しい。よく、ピンへピタッとボールがついたなぁ。改めて思い出した」という。
とりわけ、「やはり、最終ホールの第2打ですね」と前置きした。9Iで3メートルのバーディーチャンス。外したら、3人のプレーオフという一大局面だった。鮮やかにカップインさせ、右手を天へ突き上げた伝説のシーン。会見では、「優勝したら、皆さんの記憶にも残るでしょう。あすは、誕生日。19歳、最後の日だから勝ちたかった」と話した。
快進撃は、ここからスタートしたといっていい。ただし、今季は、「どこか故障が原因で痛いなど、そういうことではない。スイングの細かいところなど、感覚的なところがあまくかみ合わない。皆さんが、パッと見た感じは変わりがない、と感じるかもしれないけど、私にだけわかる、感覚が違う」と本音を漏らす。
最も影響を受けているのはパッティング。「体幹とズレている。同じイメージでもボールの転がりなどが違う。試行錯誤しながらやっている」。ここまで具体的な要因をのべたのは初めてだ。それだけに、出場権を得た、全米女子オープンは、「まだ決めていない」という。
そして、「今年の目標は、まず1勝。なるべくはやく上位で争えるように-」と加え、自身へ活を入れている。不振脱出のXデーはあす突然、やってくるかもしれない。悪いことの後には、良いことがあるものだ。そろそろ-。
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