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2022.4.8

Day 1~プラスワン 佐久間朱莉

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)第1日

 少し迷って、若い女性で流行中のアプリコット・オレンジを選んだ。左右親指の手書きの白いマーガレットが目を引く。ジェルネイルを施し、指先まで視線を意識した。すなわち、これもプロフェッショナルの心得。ルーキーシーズン、指折り数え、心待ちにした大会がやってきた。

 石坂ゴルフ倶楽部は、ジュニアの頃から親しんだプロの原点。「中1の頃、初めてプレーしたチャンピオンコース。3歳からゴルフを始めたけど、これほどゴルフが難しい、と思ったことはない。今でも、プレーしたコースの難度で上位にランクしている」という。自宅から車で約20分と近い。開幕戦から帰宅はせず、各地を転戦した。「実家から通えることがうれしい。母がつくるキムチ入りの肉じゃがを食べ、久々にリラックスしました。今回は初めて、祖父母が観戦します。また、これまでお世話になった皆さんの前で、プレーできることが幸せ」と、かみしめている。

 昨年6月の最終プロテストでトップ合格を果たした。所属から用具などを含めると、9社の支援を受ける。キャップ、ウェアなどスポンサー・ロゴが期待の高さをうかがわせた。「アマチュアの時から、スポンサー・ロゴのキャディーバッグで試合に出場することが夢でした。ルーキーイヤーから、たくさんの応援をしてくだる。本当に心から感謝申し上げます」と神妙な面持ちで話している。

 所属は大東建託。そして、JALのロゴなどが目立つ。さらに、オヤッと思ったのは日本刀専門店、銀座長州屋のワッペンだ。笹生優花の全米女子オープンで話題を集めた。2人目の契約プロ。同じ、ジャンボ尾崎から指導を受ける、先輩に続けである。

 この日は、幸先の良いバーディー発進を決めたものの、「もったいないミスが何度か…。それでも、たくさんのギャラリーの皆さんがシュリちゃん頑張れ-と応援してくださった。あしたはスコアを伸ばします。大混戦だし、上位に食い込めるように」と巻き返しを期していた。

 1年前は高校卒業した直後。「トップ合格します」と猛練習に明け暮れていた頃だ。「高校は前髪の長さなど、厳格な校則がありました。眉にかかってはいけないとか…。最終プロテストに合格し、ピアス、ヘアカラーをしてみた。ちょっとうれしかったです」。それは人生の事件ともいえる出来事だった。

 ちなみに、別表JLPGAツアー都道府県別優勝者では、79勝をあげており2位。埼玉の良いところを質問してみた。即答かと思ったが、しばし黙考。「身近に自然があって、都会も同居し。そういうところが埼玉の魅力です」。ゴルフ王国の未来は、この人の活躍にかかっている。

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