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2022.4.17

Day 3 〜プラスワン 勝みなみ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

KKT杯バンテリンレディスオープン 熊本空港カントリークラブ(熊本県)最終日

 熊本、ハワイで黄金世代が躍動した。特にKKT杯バンテリンレディスは、植竹希望がJLPGAツアー初優勝。通算10人目の黄金世代ウイナーとなった。

 振り返れば、プロとアマの垣根が狭まり、若手が当たり前のように毎週のツアーで主役をつとめるようになったきっかけをつくったのは、14年の今大会、15歳293日のアマチュア優勝を飾った勝みなみである。JLPGAツアー史上最年少優勝は現在も金字塔。ちょっと破れない記録だろう。

 新時代のトップランナーとして、さまざまなトレンドをツアーへ定着させている。最大の功といえば、笑顔かもしれない。「うまくいっても、いかなくてもゴルフは楽しい」をストレートに表し、「今の私があるのは、ここで優勝できたから。1位と2位では大きく違うことが本当にわかった人生の分岐点になった」という。

 ただし、8年前のことだけに、「内容はほとんど覚えていない。夢中でした。唯一、最終の18番だけは、「リーダーボードをみて、パーをとれば優勝なんだなぁ-ぐらい」。恐れをしらない時だった。

 続けて、「厳しい道のりが待っていました。でも、それをひとつひとつ乗り越えれば、夢がある世界が待っています。人生が180度変わる。こういう世界は、そうありませんよ。だから、苦しくても楽しい」。劇的な思い出を忘れないために、実践していることが、記念品の購入だった。昨年、待望の公式競技・日本女子オープンを異次元の強さで圧勝のごほうびは、ちょっと高価なアクセサリー。「夢があるでしょう」とご満悦だった。

 「私たちの世代って、ジュニアの頃から実力伯仲。いつも、誰が勝つかわからないぐらい、みんなゴルフが上手でした。今度はあの子、とたいていの試合で同級生が優勝。そうなれば、私だって、もっとがんばろうとなりますよ。私も同じ…。ただし、試合が終わると本当に仲がいい。素晴らしい友だちがたくさん。ありがたいです」と、しみじみ感謝の気持ちを語っている。

 同学年優勝は10人。ツアー計34勝だ。そうはいっても、上には上がいた。有村智恵、原江里菜、笠りつ子、吉田弓美子、アンソンジュ、テレサ・ルーら1987-88年生まれが10人で、計87勝をマークし活躍中だ。黄金の最強世代を目指し、切磋琢磨の日々がこれからも続く。

 アマチュア・プロでの同一大会の優勝がかかったが、32位タイに終わった。しかし、「プロとして、ツアーの全大会で優勝することが新しい夢です。今のところ、すべて違う大会で勝っていますから、KKT杯も含めて。プロゴルファーを続ける限り、こんな夢もいいでしょう」。女子プロゴルファーほど、素敵な商売はない。

(メディア管理部・中山 亜子)

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