2022.4.23
ルーキー桑山紗月-大逆転V
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
JLPGAステップ・アップ・ツアー2022シーズン第4戦『九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップ』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が4月23日、佐賀県武雄市・武雄ゴルフ倶楽部(6,370Yards/Par72)で行われ、ルーキーの桑山紗月が逆転優勝を飾った。66をマークし、通算6アンダーでステップ・アップ・ツアー初V。1打差の通算5アンダー、2位に武尾咲希が入った。
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6バーディー、ノーボギーの鮮やかな逆転V。桑山紗月は優勝インタビューで、「初優勝。驚きとうれしさで、どうしていいかわかりません。ウイニングパットを決めた時、最初に家族の顔が浮かんできた。早く、両親へ報告をしたいです」と言葉が弾む。
一気に流れをつかんだのは、ラスト2ホール。17番、残り135ヤードの第2打を9Iで1.5メートルにつけ、バーディーを奪う。続く、最終18番も2メートルをカップイン。落ち着いたプレーが際立った。
「普段からリーダーボードは欠かさず、見ている。たとえ、優勝を争っていなくても、1打で大きく変わります。状況を把握することは大切だと思う。ウイニングパットは、下りのストレートライン。練習することは大事ですね。ドキドキせずに打てた」と振り返った。
連続バーディーフィニッシュで、単独首位へ。後続選手の戦況を見守った。終盤に強く、大会の3日間、ラスト3ホールで、各日2アンダーを積み上げたことが、Vをグイッ、グイッ、グイッと引き寄せたのだ。
一方、前週は大分への遠征直前、新型コロナウイルス感染が判明。大阪のホテルで1週間、隔離生活だった。「クラブを握ることができない。でも、1週間をムダにはしたくない」と一念発起。マスターズの映像を何度もみたそうである。よいイメージ、華やかなムードをたっぷりと味わった。
ただし、「療養明けでクラブを握ったら、スイングがうまくいかない。これでは満足なプレーができないと思っていたから、予選通過ができれば…」。無欲の状況が、意外な一面を見出せた要因でもある。
「万全ではなかったから、安全第一です。パー5でレイアップする際も、とにかく安全に。毎回、同じ距離を残して、打つ回数を増やせば、最終日になると体が覚えてしまう。きょうは、距離感がとても良かったと思います。こういうプレーの組み立て方もありました」と、ほほ笑んだ。
今季のステップは4戦を終了し、ルーキーが2勝。「早く、2勝目をあげたい。もちろん、今度はベストな状態で。それはともかく、ゴルフっておもしろいですね」と、加えている。それにしても、見事なプレーだった。まさに、時は金なり-を地で行ったからだ。
(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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