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2022.5.7

青木瀬令奈は希望の人 18番で輝く 

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 茨城ゴルフ倶楽部 西コース(茨城県)第3日

 独走態勢を構築する山下美夢有に対して、青木瀬令奈が自身の経験を踏まえながら、「6打差を逆転したことがある。9ホールで3つずつ。意識はしないで、いいプレーができればいい」と話した。

 もし、逆転Vなら公式競技の最多差を更新。公認競技では02年、藤野オリエが11打差を跳ね返したこともある。勝負は最後までわからない。その意味で18番のバーディーフィニッシュは、決戦前の貴重なパワー注入となったプレーだ。

 「朝からショットの調子がよくない。グリーンのセンターを狙っても思い通りにいかなかった。前半は80を叩くのでは…そんなムードも。バンカーへたくさん打ち込んだけど、何とかパーセーブを続けながら、ギャラリーの皆さんへ青木、しぶといな−きっとそう思ったことでしょう」と笑いながら、振り返る。

 そして、18番のドラマへ。「第1打でフェアウエイをキープ。残り183ヤードは5Uで打ちました。第2打の前、サンバイザーのサイズをきつくしてかぶり直し。気合を入れ直した。これが良かったと思う。打球はピン右前1メートルのナイスショットです」と、ひと呼吸入れて、「1メートルのバーディーパットといっても、カップ右いっぱいの難しいフックライン。決して、やさしいパッティングではなかった」。かみしめるように語っている。

 続けて、「後半、チャンスはあっても、なかなかきめることができない。ずっと苦しい状況が続いた。でも、18番のショット、パッティングで一日が報われたような気がする。もし、あのままオーバーパーだったら、最終組で私だけが落ち込まなければならなかった」とも。

 3日、女子プロゴルフの未来をもっと鮮やかに、もっと美しく輝かせるためのJLPGAブライトナー制度を発足し、青木など6人の就任を発表した。「ツアーは年々、飛距離の出る選手が有利の状況になっている。しかし、私のようなショートゲームとコースマネジメントで対応するスタイルもあります。(小柄で)同じような境遇の選手の希望になりたい。最終日も最終組に残った。あすも希望になれたらうれしい」と、この日も改めて輝かせる―意味をもつブライトナーの志で締めくくった。

【優勝した場合】
6打差逆転優勝は公式競技での最多差逆転優勝となる。

※これまでの記録:5打差、1989レディーボーデンカップ(平瀬 真由美)他5試合。公認試合を含めると、11打差、2002廣済堂レディスゴルフカップ(藤野オリエ)

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