2022.5.21
微笑みのO.サタヤ 5年振りのV
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
JLPGAステップ・アップ・ツアー2022シーズン第5戦『ツインフィールズレディーストーナメント』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が5月21日、石川県小松市・ゴルフクラブ ツインフィールズ ゴールドコース(6,509ヤード/パー72)で行われ、O.サタヤが逆転V。通算3アンダーで5年振りの優勝を飾った。1打差の通算2アンダー、2位はルーキーの川﨑春花。
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苦闘の3日間。O.サタヤはウイニングパットを決めても、首を振っていた。「難しかった。ホールアウトしてホッとしたのが一番。リーダーズボードを見て、2パットでもいいと確認した。でも、3パットをしているようではいけない」。結果オーライではではなかった。厳しい自戒の言葉が耳に残る。最終18番、4.5538と難度1位のパー4だった。
最終日は4バーディー、3ボギーの71。ベテランらしい落ち着いたプレーが優勝の原動力になった。とりわけ、「その中でも、パー5のウエッジショットの精度がいい」という。この日、4つのパー5ですべてバーディー奪取に成功。ショートゲームの安定感は出場選手でも群を抜いていた。大会を通して、オーバーパーを打たなかったのは、この人だけだ。
ステップでは2010年山陽新聞レディースカップ以来の優勝だが、JLPGAツアー通算3勝の実力者。不振の要因は18年から抱える右手の病だ。
「右手が震える。QTのときが特に酷かった。ティーを差すことが難しい。原因はストレスから来ているのでしょう」と話した。続けて、「病院へ行ったけど、特効薬はなし。薬を飲み続ければいいでしょうけど、それはイヤ。今は、治療など何もしていない」と明かす。
リラックスすれば緊張から解放される。そこで実践しているのは、故郷のタイに暮らす家族とのコミュニケーション。けさも電話で近況を伝え、コースへ向かった。「入院していた祖父が退院したそうです。本当に良かった。大切な家族へ私は心配をかけたくない。また、ゴルフが大好きだし、もっと頑張れると思う。コロナ禍でも日本でプレーできる。幸せ者です」。微笑みの国の人が、ようやく笑った。
(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)
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